テナガザルはその多くがオスメスのペアを構成している。霊長類の中でこうしたペア型の社会を営む種は非常に少なく(ヒトにもっとも近縁だと言われているチンパンジーは複雄複雌群である)、なぜテナガザルがこうしたペア型の社会になっているのかは、同じくペア型が多数を占めるヒトの社会を考える上で重要である。
gCOE
Project
テナガザルの音声発達における研究
早川祥子,正高信男(認知学習),香田啓貴(認知学習),Alan・Mootnick (Gibbon Conservation Center)
テナガザルはその多くがオスメスのペアを構成し遊動域を防衛している.彼らはオスとメスがそれぞれのパートを交互に歌うデュエットを行うことでよく知られており,特にメスの歌うグレートコールは種特異的である.このデュエットは遊動域の防衛行動でありさらにはオスメスの結びつきを強固にするなどの効果があると考えられているがその発達に関する研究は行われてこなかった.本研究はオスメスそれぞれの子供の音声をシステマティックに記録した.その結果メスの子供もオスの子供も成長の一時期には共に母親とほぼ同じ,または類似した歌を同調して歌うことを確認した.
グローバルCOEプログラム「生物の多様性と進化研究のための拠点形成−ゲノムから生態系まで」は、京都大学大学院理学研究科生物科学専攻(動物学系・植物学系・生物物理学系)、京都大学生態学研究センター、京都大学霊長類研究所によって運営されています。
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