research

動物にとって外界を知覚する感覚器官は、生態、行動によって多様であり、危険を避け、食料を獲得し、生殖パートナーを選別するなど、種の存続に関わる最重要器官のひとつである。なかでも嗅覚受容体遺伝子は、多様なにおい物質に対応するために、哺乳類最大の多重遺伝子族(それぞれの種のゲノム中に複数存在し、相同性が高く類似の機能をもつ遺伝子グループ)であり、霊長類は1種あたり300以上の機能遺伝子を持つ。

研究活動

gCOE
Project

霊長類ゲノム配列を用いた嗅覚受容体遺伝子の比較解析
松井淳,郷康広,新村芳人(東京医科歯科大)

嗅覚受容は,嗅覚受容体が環境中のにおい物質を分子認識することにより開始される.霊長目の進化の過程で,色覚の発達と引き換えに嗅覚の相対的な重要性が低下し,嗅覚受容体遺伝子が失われたとする仮説がある.我々は様々な霊長類のゲノムデータから全嗅覚受容体遺伝子を網羅的に同定し比較解析した.狭鼻猿類の系統で機能遺伝子は徐々に失われており,三色色覚の獲得によって嗅覚受容体遺伝子が急激に失われていないことが示された.

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「生物の多様性と進化研究のための拠点形成−ゲノムから生態系まで」 Link
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