English report
AS-HOPE 事業報告
事業番号:AS-23-G020
タイ霊長類の形態学的多様性および保護の現状調査
報告者:藤本 俊平
期間:2011/9/5 - 2011/ 9/13
主に、アムナッチャルン県パナ市の寺院におけるカニクイザルの頭部に見られる毛の生え方のタイプ分け、(丸いもの、一本角の様にとがったもの、例外として渦を巻いた様なもの)、及びこの特徴の親から子への遺伝の有無、各タイプの存在比率の概要を調査した。 上記の3つのタイプを丸型(写真-1左)、角型(写真-1中)、および渦型(写真-1右)と称すこととする。十分な時間が与えられなかったため、正確な数値ではないが、パナ市の寺院でカニクイザル100頭以上を調査した結果、丸型が約35%、角型が約65%、渦型が約2%存在していた。またこの寺院には3つの大きなグループが存在しており、丸型が多いグループ、角型が多いグループなどわかれているように思われた。親子間の特徴の遺伝の有無に関しては、この特徴は形質として遺伝する、というのが私の推論である。今回が現地での初の調査であるため、父親の特定はできないが、多くの場合、母子の特徴は一致していた(写真-2)。
Phana市で見られたカニクイザルの頭部の毛の生え方。左:丸型、中:角型、右:渦型。
Phana市で見られたカニクイザルの頭部の毛の生え方は母子で似通っている。
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