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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:AS-23-012

イギリス形質人類学会での発表、および資料収集と意見交換

報告者:橋本 裕子

期間:2011/8/31 - 201/9/20

 イギリスでは形質人類学をメインとする学会は殆どなく、生物考古学(Bioarchaeology)という枠組みで研究を行うことが多い。その中で British Association for Bioanthropology and Osteoarchaeology (BABAO)は、古人骨を大きく取り上げる唯一の学会であり、本学会ではヨーロッパで研究する古人骨研究者の多くが参加し、発表する。イギリスは大陸に接する島国であり、その地理的環境は日本と類似しており、古人骨研究の方法も日本と類似したものが多い。本学会では日本からの参加者が毎年申請者一人ということもあり、アジア地域の古人骨研究をアピールする窓口となっている。そのため本大会への参加はユーラシアの西側における情報収集と同時に東アジアの現状を発信することが出来る重要な機会である。 セインズベリー研究所は大英博物館と研究提携を結んでおり、特に日本展示に大きくかかわる研究機関である。研究所の蔵書は英語だけではなく日本の著書も充実しており、海外で日本の研究をするうえで素晴らしい環境である。研究所の図書を実際に閲覧し、その利便性について実見する機会とした。またセインズベリー研究所が関わる大英博物館での次の企画展示に関わるコンセプトなどについて打ち合わせを行った。

 Annual Conference of 13th British Association for Bioanthropology and Osteoarchaeology (BABAO)はエジンバラ大学のSouth Hallで行われた。本大会は毎年9月に行われ、ヨーロッパを中心とした古人骨研究における情報交換の場となっている。今回「縄文時代人の通婚圏に関する研究」と題して研究発表を行った。歯の歯冠計測と非計測的形質を基に遺跡間の変異を観察した。縄文時代の三河湾沿岸地域では、婚姻に際する移動の範囲は非常に小さく、女性よりも男性の方が移動する範囲が広いという結果を得た。本研究は、York大学のBrothwell博士から高い評価を得て、博士がレフェリーを務める学会誌への論文投稿を依頼された。またハンガリーのNeolithicの人骨に認められる頭蓋骨内板に認められる骨表面の異常が、Micro Bacteriaによる骨病変と推察される研究発表において、同時期の日本(縄文時代)においても同様の骨の異常が発見されているという意見交換を行い、今後共同研究を行うことを視野に入れ、情報交換を継続することとなった。 セインズベリー研究所(Sainsbury Institute)では、研究所所蔵の英語および日本語の図書の閲覧をした。また本研究所と大英博物館が共同で行う予定の企画展示について、所副所長のSimon Kaner博士と打ち合わせを行った。また、UCLでは今後共同研究を行う予定であるCarolynLand博士と研究打ち合わせを行った。


Poster session of BABAO annual conference


Sainsbury Library


Sainsbury Center


The British Museum

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