English report
AS-HOPE 事業報告
事業番号:AS-24-G002
卒業論文の計画を立てること
報告者:山本 英実
期間:2012/9/6 - 2012/9/11
卒業論文、かつそれ以降も、ヒトとオランウータンの比較認知発達の研究を行う予定であり、本来観察の難しいオランウータンが観察しやすい点、実験介入をしやすい点、野生と保護下のオランウータンを同時に観察できる点で、今回の渡航先の施設では、他ではできないと考えられる継続的かつ能率的な研究を行えるからである。 また現在、野生下と保護下の両方に1歳児の子どもと母親がいること、そして私の対象としたい年齢(3~4歳)のオランウータンの子どもが数匹いることも、この施設での研究を必要とした理由である。
まず、渡航した施設においてどういった研究、そして実験が可能であるかを知るために、オランウータン島と無人島の施設とバックヤードを見学した。また、どういったシステムで動いており、どういった飼育が行われているかを教わった。
そして、オランウータン島と無人島の両方で、オランウータンの予備観察をした。オランウータン島では、2歳のMasato、2歳のSarah、3歳のHiroshiとTuah、4歳のAprilとJuneとFatt Fattといった子ども達と、Baboonと1歳のKate母子、Nafsiaと2歳のHang Li Poの母子を主に観察した。無人島では、主にNickeyと1歳のWilliam母子を主に観察した。
まずオランウータンの好奇心と集中力の高さに驚いた。ApriとHiroshiに、ガラス越しに様々な目新しいものを見せると、とても興味をもってずっと見てくれた。そして母子関係も面白かった。まず1歳において、母親が子どもを自由にさせる度合いに違いが見られた。無人島の母子のほうが、保護下の母子よりも自由にさせていた。保護下においては、1歳児と2歳児では、母親の自由にさせる度合いがさらに大きく異なっていた。2歳児になると、遠いときでは、約5mも母子が離れることがある。
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