AS-HOPE 事業報告

事業番号：AS-24-AM12

ブラジル・国立アマゾン研究所における共同研究及び国際ワークショップへの参加・発表

報告者：水口 大輔

期間：2012/10/21 - 2012/11/1

世界最大の熱帯雨林があるアマゾン川流域は、数少ない貴重な自然環境と野生動物が残されており、生物多様性のホットスポットの一つとされている。近年の著しい経済発展と開発を受け、このような地域における生物多様性保全のための研究が緊急課題となっている。以上の理由から、現地の研究機関であるブラジル国立アマゾン研究所との共催により、熱帯生物多様性保全のためのワークショップを開催すると同時に、アマゾン川周辺における野生動物研究に関するフィールド視察を行うため、派遣先への渡航が必要であった。

10月23、24日には、国立アマゾン研究所（INPA）、インド科学大学院大学生態科学センター、マレーシア・サバ大学熱帯生物学保全研究所、京都大学霊長類研究所、京都大学野生動物研究センターが共催する、「大型動物研究を軸とする熱帯生物多様性保全研究のための国際ワークショップに参加し、“Underwater vocalizations associated with social and reproductive behavior of captive ringed seals (Phoca hispida)”という題目でポスターによる研究発表を行った。現地の研究者によるマナティーやカワイルカをはじめとした多様な野生生物の研究と保全に関する知見を得るだけでなく、自身の研究に関しても今後の進展に繋がる活発な議論を行うことができた。また、10月25から27日にはアマゾン川流域の野生動物研究のフィールド（アマゾン川や植物園など）を訪問した。アマゾンカワイルカやコビトイルカなどの野生動物を観察するとともに、ホワイトウォーターとブラックウォーターでの生物多様性の違いや、実際のアマゾンの植生の特徴への理解を得ることができた。

ブラックウォーターとホワイトウォーター


アマゾンカワイルカ

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