English report
AS-HOPE 事業報告
事業番号:AS-23-MA09
マレーシア・サバ州の自然保護区における野生動物研究研修
報告者:佐々木 友紀子
期間:2011/6/20 - 2011/7/1
本渡航計画は、サバ財団の要請を受けて、特に研究が遅れているマリアウベイスン自然保護区とインバックキャニオン自然保護区での野生動物研究を推進するために、両保護区やキナバル自然公園で野生動物研究に関するフィールド研修を行うとともに、京都大学霊長類研究所とサバ財団およびサバ州野生生物局との研究協力協定締結式、およびその記念ワークショップに参加することを目的としている。また、報告者は南米の熱帯雨林に生息するアマゾンカワイルカを対象に研究を行っており、本派遣では、マレーシア、サバ州の熱帯雨林内の河川の視察を行うことで、アマゾンでの今後、さらに研究を進めるためには南米以外での熱帯雨林や熱帯雨林の河川生態系への理解を深めることがかかせない。今回、アジアの熱帯雨林で研修を行い、また現地の大学院生や若手研究者と交流を行うことで得た知識や経験を、今後の研究推進に役立てるために渡航を必要とした。
マレーシア、コタキナバル到着後、インバックキャニオン自然保護区に向かった。インバックキャニオン自然保護区では、スタディーセンター建設予定地の見学、保護区内のトレッキングを行った。保護区内を流れる川や滝や、河川中の動物種の観察を行った。
その後、マリアウベイズン自然保護区へ移動した。マリアウベイズン自然保護区では、保護区内のキャンプを移動しながら、トレッキングを行った。途中、貧栄養の土地に形成されるヒース林などの観察を行った。標高は約400mから1000mまで上下し、それぞれの標高に特有の植物や動物の観察を行った。
マリアウベイズンでの研究終了後、京都大学霊長類研究所とサバ財団およびサバ州野生生物局との研究協力協定締結式、およびその記念ワークショップに参加するためにコタキナバルへ移動した。ワークショップでは、グループディスカッションの時間が設けられ、サバ財団や出資している石油会社、研究者などさまざまな背景の人が今後のインバックキャニオン自然保護区の運営について、意見を交換した。報告者もアマゾンでの研究の経験を踏まえて、意見を出した。
Black water river
Long-nosed monkey
AS-HOPE Project<>
|