English report
AS-HOPE 事業報告
事業番号:AS-23-G012
ポケゼミ「チンパンジー学実習」OB/OG生による野生オランウータン観察実習
報告者:賀川 こころ
期間:2011/11/22 - 2011/11/29
夏休みに開講されたポケゼミ「チンパンジー学習中実習」を受講して、人間の管理する施設で暮らす大型類人猿だけでなく、野生の状態での彼らの生活を見たいと思い、ボルネオ島のダナンバレーで行われる野生オランウータンの観察実習に参加を希望した。現地に滞在した6日間、野生の大型類人猿を実際に観察することによって彼らの生活を知り、またオランウータン研究の実情に触れることができたとともに、熱帯雨林における野生動物の生態についても様々な知識を得ることができた。
2011年11月22日から29日の8日間の旅程のうち、11/23午後から28午前までの6日間、マレーシアサバ州のダナンバレー自然保護地域においてオランウータンを中心に各種の動植物の観察を行った。雨期に入っていたためスコールにあうこともあったが、幸運なことに6日間ともオランウータンを直接観察することができた。観察したのは若い個体や子連れの母親、おとな雄など10個体で、年齢や性別による各個体の行動の違いを見ることができた。ほかに、採食行動、樹冠の間の移動の様子、ネストづくり、ビントロンという小型哺乳類とのインタラクション、若い個体間の社会的交渉などを観察した。これらの観察に並行して、ロッジ周辺のトレイルをトレッキングし、熱帯林の生物多様性についても観察を行った。また、同じ期間にダナンバレーに滞在していたサバ大学の学生Shirleyと交流し、さまざまな刺激を受けた。現地では野生動物研究センターの久世濃子研究員や、Borneo Rainforest LodgeのガイドRaybould氏などの現地スタッフのサポートを受け、有意義に活動することができた。
今回の参加者と野生動物研究センターの観察チーム。
2011年11月28日観察したおとな雄のAbu
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