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English report

AS-HOPE 事業報告

事業番号:AS-22-G006

ポケゼミ「チンパンジー学実習」OB/OG生による野生オランウータン観察実習

報告者:栗原 洋介

期間:2010/12/10 - 2010/12/17

 熱帯雨林は、最も発達した陸上生態系であり、高い生物多様性が維持されている。マレーシア・ボルネオ島に広がる熱帯雨林には、多種の霊長類が生息している。近年は、伐採やプランテーションによる熱帯雨林の減少が進行し、それに伴って、さまざまな野生動物を対象とする保全活動が進められている。今回は熱帯雨林生態系についての理解を深め、ボルネオオランウータンを対象とした霊長類の行動観察・記録法を学ぶとともに、その保全活動について学ぶことを目的とした。

 ダナムバレー森林保護区Borneo Rainforest Lodge(BRL)では、野生オランウータンの行動観察および熱帯雨林に生息する野生動物の観察を行った。4日間トレッキングを行い、3日間はフランジオス、1日間は母子の行動を観察・記録することができた。また、現地で調査を行っている研究者およびBRLのスタッフから、ボルネオオランウータンを中心として熱帯雨林生態系にかんする情報収集を行った。セピロク・オランウータンリハビリテーションセンター(SORC)では、飼育下オランウータンの行動観察を行った。SORCでは1日2回給餌が行われており、プラットフォームからオランウータンを観察することが可能である。餌場はブタオザルやカニクイザルも利用しているようで、オランウータンとマカクの種間関係についても考えさせられた。また、リハビリ施設および資料館を見学し、オランウータンの保護・リハビリ・野生復帰にかんする知見を得ることができた。


A wild orangutan, Abu, in Danum Valley Conservation Area


Captive orangutans in Sepilok Orangutan Rehabilitation Center

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