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頭蓋内転移を伴った肝細胞癌を発症したニホンザルの1症例
Takako Miyabe-Nishiwaki, Akihiro Hirata, Akihisa Kaneko, Akiyo Ishigami, Yoko Miyamoto, Atsushi Yamanaka, Keishi Owaki, Hiroki Sakai, Tokuma Yanai and Juri Suzuki
概要

背景:23歳オスのニホンザルが左眼瞼下垂を呈し、やがて眼球突出へと進行した。

方法:臨床検査、CT、MRIをおこない、予後不良のため安楽殺となった。その後、病理解剖、病理組織学的検査をおこなった。

結果:CTとMRI検査で鼻腔から頭蓋内にかけて広く腫瘤様病変を認めた。病理解剖により、肝臓に大型の腫瘤、頭蓋内に左側頭葉を圧迫する腫瘤を認めた。病理組織学的検査および免疫組織学的検査により、肝臓腫瘤は肝細胞癌、頭蓋内はその転移巣であることが明らかになった。原発巣、転移巣、いずれにおいても、肝細胞に類似した腫瘍細胞が主に索状に配列して増殖していた。免疫組織学的検査において、腫瘍細胞はサイトケラチン(AE1/AE3およびCAM5.2)およびHepatocyte Paraffin 1陽性であり、サイトケラチン7および20、ビメンチン陰性であった。

結論:我々の知る限りでは、この症例はマカクでの肝細胞癌の頭蓋内転移の最初の報告である。
書誌情報

Journal of Medical Primatology
Article DOI: 10.1111/jmp.12261
URL: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jmp.12261/full
2017/04/07 Primate Research Institute