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2012/3/22

大谷洋介(生態保全分野)が
第 59回日本生態学会・ 第5回EAFES(東アジア生態学会連合)大会において
Excellent Poster Award(優秀ポスター賞)を受賞

 

Ranging behavior of male Japanese macaques: Patterns of feeding patch use
Y Otani, A Sawada, G Hanya (Primate Research Institute, Kyoto Univ.)

Abstract:

 集団に所属するニホンザル(Macaca fuscata yakui)のオス個体が、平均68分間の一時的な離脱行動を繰り返していた。非交尾期においては離脱したオスは採食上の利益を得ており、交尾期においては他集団を訪れ交尾に成功していた。

 集団に属する個体は集団内採食競合や遊動に関する不利益と、資源防衛や被食回避といった利益を集団から同時に享受している。集団と共に遊動するかどうかの選択に影響する要因を明らかにすることは集団に属する利益と不利益を解釈し、集団形成の意義を考察する上で重要である。

 屋久島に生息するニホンザルを対象とした。二人の調査者による二個体同時追跡を実施し、個体の位置、行動および採食を行った樹木の種、サイズ、位置を記録した。季節を問わず集団とオスはしばしば数百m以上離れた。個体から半径50m以内の採食樹密度及び平均採食樹サイズは離脱したオスに比べて集団内のオスの方が高かった。一方で実際に採食を行っているかという指標(採食時間割合、高採食樹密度時の採食確率)は離脱した雄の方が高かった。

 以上からオスは集団と共に遊動していると価値の高い採食樹に近付くことはできるが、メスやより高順位のオスに独占され実際の採食行動には結び付きにくいことが示された。集団を離脱する利益としては集団内採食行動の回避が挙げられた。翻って集団に属する不利益は集団内採食行動と攻撃交渉であると考えられる。