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東南アジア最古の旧世界ザル=500万年前の化石発見-
ミャンマーで調査・京大

2009年6月28日(日)15:03

 ミャンマー中部の山岳地帯で発掘調査を行い、約500万年前と推定される新種のコロブス類サルの化石を発見したと、京都大霊長類研究所の高井正成教授(47)や大学院生(ミャンマー留学生)ジンマウンマウンテインさん(33)らが28日、千葉大で開かれた日本古生物学会で発表した。

 主に木の葉を食べるコロブス類(テングザルなど)は、雑食のオナガザル類(ニホンザルなど)とともに、アフリカからユーラシア大陸に生息地域が広がった「旧世界ザル」に分類される。今回見つかった化石は、東南アジアで最古の旧世界ザルという。

 コロブス類はアフリカで約1200万年前に出現したとみられるが、東南アジアへの進出が従来の推定より早かったことになる。コロブス類は森林、オナガザル類は草原に適応して進化したと考えられる。

 化石は大臼歯が3本付いた下あごの骨のほか、上下の大臼歯各1本。過去にイランやパキスタンなどで見つかったコロブス類化石より、歯の大きさやとがった部分の形が異なっていた。

 霊長類研は2002年からミャンマーで断続的に発掘調査を行っている。高井教授は「ミャンマーはインドと東南アジアの中間にあり、サルなどがミャンマーを通って東南アジアに進出していく。これまであまり調査が進んでおらず、今後も大きな発見が期待される」と話している。 

 

500万年前のサルの化石発見=京大

(時事通信) 6月28日(日) 15時37分

ミャンマーで発見された東南アジア最古の旧世界ザルの化石。主に木の葉を食べるコロブス類のあごと大臼歯で、約500万年前と推定される。28日、日本古生物学会で発表した(高井正成京大霊長類研究所教授提供)【時事通信社】