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京都大学霊長類研究所
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愛知県犬山市官林
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大学評価・学位授与機構による「研究に関する現況分析結果」が
3月30日に公表されました。

概要:
「平成20年度に実施した国立大学法人及び大学共同利用機関法人の教育研究評価の結果について」と題した、大学評価・学位授与機構による報告が3月30日に公表されました。

これは、平成16-19年度の4年間について評価したものです。霊長類研究所の研究活動の状況は「期待される水準を上回る」、研究成果の状況も「期待される水準を上回る」、質の向上度は「相応に改善、向上している」という評価でした。詳細は、以下の通りです。


学部・研究科等の研究に関する現況分析結果 「霊長類研究所 」

I 研究水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)

1. 研究活動の状況

期待される水準を上回る

[判断理由]

 「研究活動の実施状況」のうち、研究の実施状況については、平成17年度から平成19年度の3年間の発表論文数・学会発表数において、平成16年以前の水準をやや上回り、年間約100件の発表論文数(英文)、年間約100件の学会発表数(英文)と高い水準を維持している。平成19年度の教員一名当たりの原著論文発表数は4.1件、学会発表数は約8.1件となっており、研究活動は活発である。研究資金の獲得状況において、平成17年度から平成19年度の3年間における獲得金額が、毎年約3~4億円の水準を維持しているほか、日本学術振興会の先端研究拠点事業「人類の進化の霊長類的起源」(HOPE事業)、21世紀COEプログラム、グローバルCOEプログラム等にも採択されていることなどは、優れた成果であることから、期待される水準を上回ると判断される。

 「共同利用・共同研究の実施状況」のうち、研究所が主導する計画研究(平成16年4月から19年12月の累計で142件)、自由な発想による霊長類に関する自由研究(同126件)、施設(資料)利用(同110件)の三つの柱で共同利用・共同研究を実施しており、HOPE事業による海外派遣(同192件)や国際集会開催(同18件)を中心に国際的共同研究や国際的研究集会の開催も活発に行われていることなどは、優れた成果であることから、期待される水準を上回ると判断される。

以上の点について、霊長類研究所の目的・特徴を踏まえつつ総合的に勘案した結果、研究活動の状況は、霊長類研究所が想定している関係者の「期待される水準を上回る」と判断される。

2. 研究成果の状況

期待される水準を上回る

[判断理由]

「研究成果の状況」について、学術面では、霊長類学の個別分野において優れた研究成果が上げられている。特に、約1,000万年前の大型類人猿の化石発見につながった化石霊長類に関する研究は、卓越した研究成果である。また、共同利用研究の成果として、神経栄養因子の一種BDNFによるグリア細胞アストロサイトの形態拡大を引き起こすことを明らかにした研究や新世界ザル3亜科における主要組織適合遺伝子複合体(MHC)遺伝子群の分子進化を比較した研究は、卓越した研究成果として極めて高く評価できる。社会、経済、文化面では、大型類人猿の実験室内研究として、チンパンジーのこどもがヒトのおとなよりも高い瞬間記憶力をもつことを明らかにした卓越した研究成果が上がっており、マスコミ等で大きく報道された。この他にも、チンパンジーのオスからメスへの「贈り物」行為の発見等、優れた研究成果を収めている。これらの状況などは、優れた成果である。

以上の点について、霊長類研究所の目的・特徴を踏まえつつ総合的に勘案した結果、研究成果の状況は、霊長類研究所が想定している関係者の「期待される水準を上回る」と判断される。

II 質の向上度

1.質の向上度

相応に改善、向上している

当該組織から示された事例は3件であり、そのすべてが、「大きく改善、向上している、または、高い質(水準)を維持している」または「相応に改善、向上している」と判断された。


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http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/profile/operation/mevaluation/result_research.htm