京都大学 平成21年度全学共通科目
「霊長類学の現在」の履修要領
将来、霊長類学の研究を目指す者を主たる対象とし、現在行われている霊長類研究の最前線に触れる機会を提供します。授業は愛知県犬山市の霊長類研究所において集中形式で行います。霊長類研究所で現在行われている最新の研究内容を紹介し、具体的な研究の方法論について学び、本研究所の研究環境について理解を深めてもらいます。履修を希望する者は,履修申込書に必要事項を記入し申し込みをしてください。
履修に関する質問はメール pri_ed2009<atmark>pri.kyoto-u.ac.jp(<atmark>は@に)でのみ受け付けます。
履修申込書 |
リンク先よりダウンロード(WORD
PDF)、または、共通教育教務掛にて配布 |
提出先 |
電子メール(pri_ed2009<atmark>pri.kyoto-u.ac.jp (<atmark>は@に))または共通教育教務掛 |
提出期限 |
2010年1月25日(月) |
<授業内容とスケジュール>
下記の10学問領域から2つの希望領域を選択。そのうち1領域が履修可能。受講領域は希望人数に準じて決定。各領域ともに、あらかじめ提出していただく履修理由書などをもとに、担当教員が履修者を決定します。成績評価は出席とレポート等の提出で行います。
本科目の履修を希望する方は学生教育研究災害保険等の障害保険に加入しておくこと。また霊長類に接近する演習等を受ける場合(それぞれに明記してあります)は、健康診断書(結核検査)のコピーが必要です。
・ 2月15日(月):オリエンテーション、所内見学、各領域に分かれての講義・実習・懇談
・ 2月16日(火):各領域に分かれての講義・実習・懇談
・ 2月17日(水):各領域に分かれての講義・実習・懇談
旅費は各自負担ですが、一定人数(約15人)まで研究所宿泊施設が利用可能です。(1泊1,650円、2泊2,370円、3泊3,090円)履修申込時に宿泊希望についても記入してください。履修者および領域の決定は1月末までに全学共通科目掲示板に掲示します。
学問領域 |
講義・演習の内容と募集・選抜方法 ( )内は定員 |
進化形態 |
霊長類の身体形態の多様性と成長・加齢に関する研究とその方法を習得する。現生および化石霊長類の身体・骨格・歯牙の形態について、3次元的・非侵襲的に観察・計測し、変異や年齢変化を記述し、機能的適応や系統発生過程を分析する方法について学ぶ。(5名) |
ゲノム多様性 |
霊長類のいろいろな種のゲノムを、遺伝子、反復配列、染色体などの要因について比較し、分子レベルでの進化の様相を考える。(6名) |
系統発生 |
霊長類化石の研究に必要な、霊長類の系統分類に関する講義と、歯の形態や骨学などの古生物学的分析に必要な基礎知識や分析技術を習得するための講義と実習を行う。受講は、「霊長類学のすすめ」を受講した者に限る。(4名) |
社会生態 |
野生霊長類の行動・社会構造・生態・保全に関する講義と、簡単な実習を行います。(定員は定めませんが、受講者選抜の参考とするために、霊長類の行動や生態について関心を持つことを1,000字程度で書いて、履修申込書と一緒に提出してください(書式は自由)) |
思考言語 |
思考言語分野で行われているチンパンジーの認知実験に立ち会い、そのようすを詳細に観察し、比較認知科学の研究の現場を体感する。受講者の選抜は「履修を希望する理由」をもとに行う。(健康診断書が必要。体調によっては参加できない場合がある)(4名) |
認知学習 |
本年度は開講しない。 |
高次脳機能 |
高次脳機能の神経生理学的研究についての講義,神経生理学および神経解剖学の実習(5名) |
統合脳システム |
霊長類の中枢神経系の構造と機能、可塑性に関する講義と神経組織学に関する実習を行います。(5名) |
遺伝子情報 |
霊長類のゲノム分化・遺伝子多様化に基づく種内・種間特性の実習。具体的には染色体標本観察、味覚受容体遺伝子配列解析と行動実験など。(5名) |
実験動物 |
本年度は開講しない |
|