トピックス お薦めの図書 質疑応答コーナー ボノボ チンパンジー「アイ」 行動解析用データセット 頭蓋骨画像データベース 霊長類学文献データベース サル類の飼育管理及び使用に関する指針 Study material catalogue/database 野生霊長類研究ガイドライン 霊長類ゲノムデータベース 写真アーカイヴ ビデオアーカイヴ 京都大学霊長類研究所 本ホーム・ページの内容の |
京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > Vol.45 > Ⅲ. 研究教育活動 Ⅲ. 研究教育活動 1. 研究部門及び附属施設 附属施設 人類進化モデル研究センター 13種約1200頭の研究用サル類の飼育・繁殖・管理を実施した。技術職員8名が中心となり、非常勤職員の協力のもと、日常業務がこなせる体制を構築できた。また、各々の専門性及び継続性を考慮し、飼育管理業務だけではなく、1)施設管理・データ管理・検査・健康管理等の専門性を高める活動を推奨し、積極的に行うこととした。前年度に引き続き、職員の知識を深め意識を高めるために、野生霊長類の観察、欧州の霊長類施設の見学、国内の研究機関等の見学などに加え、種々の研修や学会にも積極的に参加した。 近年の研究の変化や国内外の研究者との共同研究の内容の変化を考慮し、外からサル類の導入に関する手続や検疫を見直した。 また、国立大学法人動物実験施設協議会の幹事校として活動した。同協議会の中型動物委員会にも委員として活動した。 NBRPに関しては別途記載しているのでその項目を参照されたい。当センターとしては、NBRPのニホンザルの検疫業務が円滑に実施できるよう協力体制を整えた。 人事に関しては、以下の通りである。2014年9月に助教の木下こづえが就任した。4月より非常勤研究員として佐藤英次を、5月より技能補佐員の岩田和子、石原由貴、10月より技能補佐員の勝谷えり子、技術補佐員の田村夏海を雇用した。また、非常勤研究員の佐藤英次が9月に、特定助教の芳田剛が3月末に退職した。技能補佐員の加藤裕美が5月、牧野瀨恵美子が6月、倉知千賀子が9月、川添智香が2月、石原由貴が3月に退職した。 NBRPとしては、4月より技能補佐員として阿部君恵、9月より濱田一郎、10月より倉地美沙を雇用した。技能補佐員の阿部君恵が8月、浜田洋子が10月に退職した。 <研究概要> A) 食の安全のためのアジア条虫と無鉤条虫の迅速診断法の開発と宿主特異性遺伝子の解析 岡本宗裕 無鉤条虫とアジア条虫については実験室レベルでの遺伝子・免疫診断方は開発されているが、実際に流行地で応用する段階には至っていない。本研究課題の目的は、流行地で活用できる、家畜嚢虫症の迅速診断法を開発することにある。 平成25年度は、インドネシア・バリ島において疫学調査を実施し、ブタ血清を分離し、我々が開発した免疫診断法の有効性を確認した。フィールドでnaked-eye ELISAを実施することにより、効率よく有鉤条虫感染ブタを見つけることができた。一方で、胞状条虫との交差反応があることが明らかとなり、フィールドで使用するためにはさらなる精製が必要であることが明らかとなった。12月にタイ・バンコクで開催されたJITMM2014において、これまでの成果について、報告した。 B) レトロウイルス関連ニホンザル血小板減少症の発症機序と感染持続メカニズムの解明 岡本宗裕、佐藤英次、明里宏文、鈴木樹理、宮部貴子、兼子明久 近年、京都大学霊長類研究所において、ニホンザルのみが特異的に発症する血小板減少症が流行している。霊長類研究所において本疾患が最初に観察されたのは2001年のことで、50頭が発症した。発症個体は、血小板が激減し、高い確率で死に至る。当初、原因は全く不明であったが、その後原因究明を進めた結果、本疾病はSRV-4が原因であることが明らかとなった。 平成26年度は、ウイルスの遺伝的変異による感染性・病原性への影響を確認するため、発症個体、非発症ウイルス血漿個体およびプロウイルスのみ陽性個体に感染しているウイルスについて、RT-PCRまたはPCRにて全長を増幅し、塩基配列を決定した。その結果、ある程度の変異が認められたが、各群内で共通した変異は認められず、発症・病原性の決定因子はウイルスの遺伝的変異ではないことが明らかとなった。また、これまでに得られた知見について、2報の論文にまとめ、発表した。 C) 高次脳機能研究モデルとしての一卵性多子ニホンザルの作製 岡本宗裕、印藤頼子、兼子明久、石上暁代、山中淳史、鈴木樹理 サル類はヒトに近縁であることから、ヒトのモデル動物として有用な実験動物である。しかし、遺伝的に均一な集団、いわゆる近交系コロニーが存在しないため、個体によるばらつきが大きいことがウイークポイントとなっている。申請者らの研究の最終目標は、効率的かつ安定的な遺伝的相同サル作製システムを構築することである。本研究課題では、他の実験動物や家畜で実績のある受精卵分割ならびに受精卵クローンの手法をニホンザル用に改良・至適化し、ニホンザル一卵性複数子を作成することを目的としている。 平成26年度は、ホルモン投与により卵巣刺激処置を施した雌ニホンザルより効率的に卵胞卵子を採取するため、ホルモンの投与量、投与期間等を検討した。その結果、カニクイザルで報告されている投与量の半量で十分な効果が得られ、採取後の卵の発育も良好であることが明らかとなった。また、採取した卵を体外受精させ、レシピエントニホンザルに移植したところ、妊娠を確認することができた。 D) サル個体におけるサル指向性HIV-1増殖効率決定要因の解析 芳田剛、関洋平、明里宏文 ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)はカニクイザルなどの実験用マカク属サル類で増殖しないため、HIV-1感染を再現できる実用的な霊長類モデルが長年求められていた。現在、我々は世界に先駆けて、マカクで増殖可能なサル指向性HIV-1クローン(HIV-1mt)の構築を進めている。病原性SHIV-MK38株由来envをHIV-1mtに置換することにより、カニクイザルに感染するCCR5指向性HIV-1mt を得ることに成功した。さらに、このウイルスをカニクイザルにおいて個体間継代を行った結果、個体間継代2代目の個体において急性感染期における血中ウイルス量が顕著に上昇した。この原因を探るため、感染ザルから得たウイルスゲノムの変異を次世代シーケンス法により解析した。その結果、gag, pol, vif, nef遺伝子領域に複数のアミノ酸置換変異が生じていること、経時的にこれらの変異を有するウイルスの割合が増加していることから、これらの変異がカニクイザルにおける増殖効率を上昇する要因であることが示唆された。 E) HIV感染症の根治に向けた基盤的研究 関洋平、芳田剛、明里宏文 前項で述べたように、カニクイザル個体内馴化により急性感染期におけるHIV-1mt増殖能の向上が認められた。しかしながら、感染数ヶ月後には血漿中のウイルスRNA量が検出限界以下となった。興味深いことに、血中ウイルスがその後1年以上の長期にわたり検出されないにも関わらず、リンパ組織におけるプロウイルスDNAが検出されるとともにウイルス特異的中和抗体価の上昇が認められた。以上より、個体内馴化HIV-1mtはカニクイザルにおいて感染急性期に優れた増殖能を示すにも関わらず、獲得免疫応答により制御され潜伏感染状態となることが明らかとなった。当モデルは、いわゆるHIV感染者における長期未発症者に相当することから、今後のHIV根治に向けたウイルス制御免疫の解明および新規治療法の開発評価研究において非常に有用であると考えられた。 F) HCVワクチン実用化を目指した基礎的研究 東濃篤徳、鈴木紗織、明里宏文 C型肝炎はHCVを原因とする深刻な感染症の一つであり,その感染を征圧するためには予防ワクチンの開発が急務である.本研究では世界で初めて開発されたC型肝炎ウイルス(HCV)大量培養システムにより得られた新規HCV不活化ワクチンを小型霊長類であるマーモセットに接種し,免疫誘導能および安全性の確認をおこなった。その結果、ワクチン接種個体において有意な抗ウイルス抗体および細胞性免疫の誘導が確認出来た。特に新規CpG-グルカン複合体であるK3-SPGをアジュバントとして使用することで抗体誘導性が顕著に上昇した。またワクチン接種による血液学的、臨床的な異常は認められなかった。これらの成果は、今後の臨床応用に向け本ワクチンが有望であることを示すものである。 G) GBV-B感染新世界ザルの液性免疫解析 鈴木紗織、東濃篤徳、明里宏文 HCV感染により誘導される抗ウイルス抗体は、ウイルス持続感染や病態進行を制御する上で重要な役割を担うとされている。他方、HCV感染初期における抗体応答の遅延が見られるが、その詳細は殆ど解析が進んでいない。本研究では、HCVと同じヘパシウイルス属に分類されるGBV-B感染霊長類モデルにおいて、感染初期から持続感染期までの抗体応答の経時的動態を検討した。興味深いことに、亜急性クリアランス(感染後3カ月程度で治癒)個体では抗体応答の上昇に伴い血中ウイルス量の低下が見られるのに対し、持続感染が成立した個体では抗体応答の顕著な遅延が認められた。以上より、抗体応答の遅延がGBV-B持続感染の一因となっていることが示唆された。今後さらに中和抗体価と感染動態の関係、および抗ウイルス応答における個体差を規定する遺伝的背景を検討していきたい。 H) サル類のストレス定量および動物福祉のための基礎研究 鈴木樹理、兼子明久、石上暁代、山中淳史 飼育環境でのストレス反応を定量することとその軽減策の検討のために、マカクの血中コーチゾルの測定を行った。更に非侵襲性の慢性ストレスモニタリングの試料として体毛に着目し、体毛中コーチゾルの測定法確立及び基礎データの収集を行っている。 I) ニホンザルにおける静脈麻酔薬プロポフォールの薬物動態・薬力学に関する研究 宮部貴子、兼子明久、山中淳史、石上暁代、宮本陽子、鈴木樹理、岡本宗裕、D. Eleveld, A. Absalom (University Medical Center Groningen), 増井健一(防衛医科大学校麻酔科) 動物福祉の観点から、サル類において、より負担が少なく安全な麻酔を可能にするために、麻酔薬の薬物動態・薬力学に関する研究をおこなっている。ニホンザルにおいて、プロポフォール投与後の血中濃度および脳波のデータを収集している。 J) サル類における、麻酔薬アルファキサロンの麻酔効果および薬物動態に関する研究 宮部貴子、三輪美樹(高次脳機能)、鴻池菜保(高次脳機能)、兼子明久、石上暁代、橋本直子、印藤頼子、愛洲星太郎、福井知子(Meiji Seikaファルマ株式会社)、夏目尊好、岡本宗裕、中村克樹、明里宏文、増井健一(防衛医科大学校麻酔科) マーモセットおよびニホンザルにおいて、2014年に日本で新しく発売された麻酔薬アルファキサロンの麻酔効果に関する実験をおこなった。また、ニホンザルについてはアルファキサロンの薬物動態モデルを作成するための血中濃度測定をおこなった。 K) サル類及びチンパンジーの麻酔に関する臨床研究 宮部貴子、兼子明久、山中淳史、石上暁代、宮本陽子、鈴木樹理、岡本宗裕 サル類やチンパンジー等の麻酔の質を向上させるために、麻酔に関する臨床研究をおこなっている。他の研究や検診、治療等の目的で麻酔をする際に麻酔時間や呼吸循環動態に関するデータを収集し、数年分のデータを蓄積、分析する。現在の麻酔法の評価、さらなる安全性の向上、生体への負担の軽減を図る。 L) サル類のヘリコバクターに関する研究 宮部貴子、吉田由美子、岡本宗裕、平井啓久 サル類の糞便サンプルからヘリコバクターの検出を試みている。野生のニホンザルからHelicobactor macacaeが、霊長類研究所で飼育されているニホンザルからはH. macacaeに加え、Helicobactor heilmanniiとHelicobactor pylori、Helicobactor suisが検出された。また、四国のニホンザルのサンプルからは、H. macacaeに加え、Helicobactor fennelliaeまたはHelicobacter cinaediの塩基配列が検出された。この両種は、現在比較している領域では区別できないため、今後新たなプライマーを設計し、同定する予定である。さらに、霊長類研究所で飼育されているタイワンザルから、H. heilmanniiが検出された。 M) 雌オランウータンの繁殖生理モニタリングに関する研究 木下こづえ 国内の複数の動物園(旭川市旭山動物園、千葉市動物公園、多摩動物公園、よこはま動物園ズーラシア、名古屋市東山動植物園、いしかわ動物園、大阪市天王寺動物園、神戸市立王子動物園および福岡市動物園)と共同で雌オランウータンの性周期および妊娠に関わる尿中ホルモン濃度動態を調べている。特に、性ステロイドホルモン濃度動態からの交配適期予測方法の確立、正常出産および死産時の性ステロイドホルモンおよびペプチダーゼ濃度動態の比較、および動物園間の移動に関わるストレス評価として副腎皮質ホルモン濃度動態について詳細に調べている。 N) 近赤外分光法を用いた雌オランウータンの新規発情モニタリング法の確立に関する研究 木下こづえ、Roumiana Tsenkova(神戸大学大学院農学研究科) 迅速および非破壊的に測定が可能な近赤外分光法を用いて、上記の雌オランウータンの尿についてエストロゲン濃度測定法の確立を行っている。これまで、単発情動物であるジャイアントパンダと周年多発情動物であるオランウータンの発情時の尿近赤外スペクトル変化の違いを調べた。本研究成果は、本年度の近赤外研究会にてNIR Advance Awardを受賞した。 O) ボルネオオランウータンの精子液状保存法および体内人工授精法の確立に関する研究 木下こづえ、尾崎康彦(名古屋市立大学大学院医学研究科)、久世濃子(国立科学博物館)、中村智行(千葉市動物公園)、宮川悦子(横浜市立金沢動物園)、小林智男(よこはま動物園ズーラシア)、尾形光昭(横浜市繁殖センター) 千葉市動物公園およびよこはま動物園ズーラシアで飼育管理中の雄から無麻酔下で精液を採取し、ヒトまたはサル類で用いられている複数の精液希釈液および保存温度を試すことで、本種の最適な精液液状保存法の確立を行っている。また、通年で精液を採取し、精子性状の季節変化による影響も併せて調べている。来年度は、千葉市動物公園の雌について尿中性ステロイドホルモン濃度測定を行い、ホルモン濃度動態から交配適期を予測して、上記で保存した精液を麻酔下で雌の体内に人工授精する予定である。 P) 雌チンパンジーにおける授乳期間中の性ステロイドホルモン濃度動態に関する研究 木下こづえ、奥村文彦、星野智紀、坂口真悟、綿貫宏史朗、木村直人(以上、日本モンキーセンター)、伊谷原一(京大・野生動物研究センター)、林美里(思考言語分野) 日本モンキーセンターにて飼育管理中の雌チンパンジーが2014年7月に雄を出産した。出産後75日目より、授乳中にもかかわらず性皮の腫脹が観察され、交尾行動も確認された。そこで、授乳期間中の尿中エストロゲン代謝産物およびプロゲステロン代謝産物濃度を測定したところ、通常の性周期とは異なるホルモン濃度動態が得られた。本事例を参考に、思考言語分野と共同で、霊長類研究所の飼育個体について過去に採尿した授乳期間中の尿中ホルモン濃度動態を調べ、授乳中のホルモン濃度動態と性皮腫脹との関連性を調べている。 <研究業績> 原著論文 1) Baicharoen S, Miyabe-Nishiwaki T, Arsaithamkul V, Hirai Y, Duangsa-ard K, Siriaroonrat B, Domae H, Srikulnath K, Koga A, Hirai H (2014) Locational diversity of alpha satellite DNA and intergeneric hybridization aspects in the Nomascus and Hylobates genera of small apes. PloS one,9,10,e109151. 2) Fujie Y, Fusaki N, Katayama T, Hamasaki M, Soejima Y, Soga M, Ban H, Hasegawa M, Yamashita S, Kimura S, Suzuki S, Matsuzawa T, Akari H, Era T (2014) New type of Sendai virus vector provides transgene-free iPS cells derived from chimpanzee blood. PloS one,9,12,e113052. 3) Hirata A, Hashimoto K, Katoh Y, Sakai H, Bruce G A, Rose T M, Kaneko A, Suzuki J, Nikami H, and Yanai T (2014) Characterization of Spontaneous Malignant Lymphomas in Japanese Macaques (Macaca fuscata).Veterinary Pathology. 4) Ito A, Wandra T, Li T, Dekumyoy P, Nkouawa A, Okamoto M, Budke CM (2014) The present situation of human taeniases and cysticercosis in Asia. Recent patents on anti-infective drug discovery,9,3,173-185. 5) M.L. Moi; T. Takasaki; T. Omatsu; S. Nakamura; Y. Katakai; Y. Ami; Y. Suzaki; M. Saijo; H. Akari; I. Kurane (2014) Demonstration of marmosets (Callithrix jacchus) as a non-human primate model for secondary dengue virus infection: High levels of viraemia and serotype cross-reactive antibody responses consistent with secondary infection of humans. Journal of General Virology,95,PART3,591-600. 6) Ma G, Yasunaga J, Akari H, Matsuoka M (2015) TCF1 and LEF1 act as T-cell intrinsic HTLV-1 antagonists by targeting Tax. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,112,7,2216-2221. 7) Matsuo Y, Ichikawa K, Kinoshita K, Arai N (2014) Measurement of fecal progesterone in female dugongs (Dugong dugon). Proceeding of The 1st Design Symposium on Conservation of Ecosystem (SEASTAR2000),2,55-58. 8) Okamoto M, Miyazawa T, Morikawa S, Ono F, Nakamura S, Sato E, Yoshida T, Yoshikawa R, Sakai K, Mizutani T, Nagata N, Takano J, Okabayashi S, Hamano M, Fujimoto K, Nakaya T, Iida T, Horii T, Miyabe-Nishiwaki T, Watanabe A, Kaneko A, Saito A, Matsui A, Hayakawa T, Suzuki J, Akari H, Matsuzawa T, Hirai H (2015) Emergence of infectious malignant thrombocytopenia in Japanese macaques (Macaca fuscata) by SRV-4 after transmission to a novel host. Scientific reports,5,8850. 9) Shimoda H, Saito A, Noguchi K, Terada Y, Kuwata R, Akari H, Takasaki T, Maeda K (2014) Seroprevalence of Japanese encephalitis virus infection in captive Japanese macaques (Macaca fuscata). Primates; journal of primatology,55,3,441-445. 10) Miyabe-Nishiwaki T, Kaneko T, Sakai T, Kaneko A, A. Watanabe; S. Watanabe; N. Maeda; K. Kumazaki; J. Suzuki; R. Fujiwara; H. Makishima; T. Nishimura; M. Hayashi; M. Tomonaga; T. Matsuzawa; A. Mikami (2014) Intracranial arachnoid cysts in a chimpanzee (Pan troglodytes). Primates,55,1,7-12. 11) T.K. Naruse; H. Akari; T. Matano; A. Kimura (2014) Divergence and diversity of ULBP2 genes in rhesus and cynomolgus macaques. Immunogenetics,66,3,161-170. 12) Terefe Y, Hailemariam Z, Menkir S, Nakao M, Lavikainen A, Haukisalmi V, Iwaki T, Okamoto M, Ito A (2014) Phylogenetic characterisation of Taenia tapeworms in spotted hyenas and reconsideration of the "Out of Africa" hypothesis of Taenia in humans. International journal for parasitology,44,8,533-541. 13) Wandra T, Swastika K, Dharmawan NS, Purba IE, Sudarmaja IM, Yoshida T, Sako Y, Okamoto M, Eka Diarthini NL, Sri Laksemi DA, Yanagida T, Nakao M, Ito A (2015) The present situation and towards the prevention and control of neurocysticercosis on the tropical island, Bali, Indonesia. Parasites & vectors,8,148. 14) Watanabe Y, Uenoyama Y, Suzuki J, Takase K, Suetomi Y, Ohkura S, Inoue N, Maeda K.-I. and Tsukamura H (2014) Oestrogen-Induced Activation of Preoptic Kisspeptin Neurones May beInvolved in the Luteinising Hormone Surge in Male and Female Japanese Monkeys. Journal of Neuroendocrinology,26,910-918. 15) Yoshikawa R, Nakagawa S, Okamoto M, Miyazawa T (2014) Construction of an infectious clone of simian foamy virus of Japanese macaque (SFVjm) and phylogenetic analyses of SFVjm isolates. Gene,548,1,149-154. 16) 筒井 健夫; 鈴木 樹理; 筒井 健機 (2014) In vitroとin vivoにおけるマカク歯髄幹細胞の細胞特性. 口腔組織培養学会誌,23,2,19-27. 17) 木下こづえ (2015) ブータン南部ロイヤル・マナス国立公園の訪問を終えて: 希少ネコ科動物の保全の現状について. ヒマラヤ学誌,16,73-79. 著書 1) 木下こづえ (2014) おいでやす!野生動物の研究室. 朝日学生新聞社. 2) 山中淳史(2014)ホッキョクグマ:行動と生態の完全ガイド.アンドリュー E・デロシェール著,ワイン・リンチ写真,坪田敏男,山中淳史監訳,東京大学出版会. その他執筆 1) 木下こづえ (2014) ユキヒョウ撮影に成功. 中日新聞. 学会発表 1) Akira Ito and Munehiro Okamoto and the working group in Asia. (2014) Chaotic situation of taeniases and cysticercosis as neglected tropical or zoonotic diseases in Asia. 6th ASEAN Congress of Tropical Medicine and Parasitology. 2) Kinoshita K (2015) Studies on Reproductive Physiology of Bornean Orangutan (Pongo pugmaeus). The 2nd Annual Symposium of Leading Graduate Program in Primatology and Wildlife Science, Kyoto. 3) Kinoshita K, Kuze K (2014) Urinary near infrared spectroscopy to discriminate physiological status in bornean orangutans (Pongo Pygmaeus). The 25th Congress of the International Primatological Society, Hanoi. 4) Kinoshita K, Takai A, Sano Y, Shimahara N, Okada A, Kuze N, Ozaki Y, Inoue-Murayama M, Idani G (2014) Urinary sex steroid hormone and protease concentrations in live birth and stillbirth of Bornean orangutans (Pongo pygmaeus). 4th International Congress on Asian Primates, Bogor. 5) Watson, C F I, Hashimoto, N, Takayoshi, N, Okamoto, M and Matsuzawa, T.: Two cases of dead infant carrying followed by mother-infant cannibalism in captive socially housed Japanese macaques. the International Primatological Society, Hanoi, Vietnam, August 11-16, 2014. 6) 印藤頼子、外丸祐介、信清麻子、畠山照彦、吉岡みゆき、兼子明久、岡本宗裕 (2014) ニホンザル卵子のガラス化保存. Cryopreservation Conference 2014. 7) 岡本宗裕, 山根香菜子, 中尾聡, 柳田哲也, 迫康仁, 伊藤亮 (2014) アジア条虫(Taenia asiatica)と無鉤条虫(Taenia saginata)の遺伝的関係. 日本獣医学会学術集会講演要旨集,157th,364. 8) 外丸祐介, 信清麻子, 畠山照彦, 吉岡みゆき, 印藤頼子, 兼子明久, 高江洲昇, 柳川洋二郎, 永野昌志, 岡本宗裕 (2014) ニホンザルにおける体外培養系受精卵の作製. 日本実験動物学会総会講演要旨集,61st,255. 9) 外丸祐介、信清麻子、畠山照彦、吉岡みゆき、神田暁史、印藤頼子、兼子明久、永野昌志、柳川洋二郎、高江洲昇、岡本宗裕 (2014) ニホンザル凍結保存精子の体外受精能. Cryopreservation Conference 2014. 10) 宮部貴子、三輪美樹、鴻池菜保、兼子明久、石上暁代、夏目尊好、中村克樹 (2015) マーモセットにおけるアルファキサロンの麻酔効果. 第4回日本マーモセット研究会大会 (2015/1/22-23 犬山). 11) 今井啓雄、岡本宗裕、印藤頼子、外丸祐介、信清麻子、神田暁史、伊佐正、永野昌志、柳川洋二郎、高江洲昇、北島龍之介、今村公紀、平井啓久 (2014) 希少霊長類遺伝資源の保存方法の確立. Cryopreservation Conference 2014. 12) 佐藤英次, 兼子明久, 齊藤暁, 山中淳史, 鈴木樹理, 渡邉朗野, 吉田友教, 吉川禄助, 宮沢孝幸, 明里宏文, 岡本宗裕 (2014) サルレトロウイルス4型プロウイルス陽性非発症ニホンザルの解析. 日本獣医学会学術集会講演要旨集,157th,423. 13) 三觜慶, 石井奈穂美, 名切幸枝, 羽山伸一, 岡本宗裕, 浅川満彦 (2014) 福島県に生息するニホンザル(Macaca fuscata)の寄生蠕虫保有状況. 日本野生動物医学会大会・講演要旨集,20th,113. 14) 山下真路, 東和夫, 伊藤亮, 大崎智弘, 岡本宗裕, 岡本芳晴, 迫康仁, 柄武志, 村端悠介, 今川智敬 (2014) ラットにおける多包虫感染初期から切除後までの血清学的変化. 日本獣医学会学術集会講演要旨集,157th,364. 15) 信清麻子, 印藤頼子, 兼子明久, 石上暁代, 山中淳史, 畠山照彦, 吉岡みゆき, 岡本宗裕, 外丸祐介 (2014) ニホンザルにおける卵巣刺激処置の効果について. 日本実験動物学会総会講演要旨集,61st,254. 16) 東濃篤徳、鈴木紗織、森健一、大出裕高、松岡和弘、片貝祐子、岡林佐知、槇昇、岩谷靖雅、杉浦亙、明里宏文 (2014) 小型霊長類において持続感染したGBV-Bの変異解析. 第62回日本ウイルス学会学術集会. 17) 東濃篤徳、鈴木紗織、齊藤暁、松岡和弘、大出裕高、片貝祐子、岡林佐知、森健一、槇昇、明里宏文 (2014) 小型霊長類モデルを用いたヘパチウイルスの持続感染における慢性肝炎発症に影響するウイルスゲノム変異解析. 第61回日本実験動物学会総会. 18) 南晶子, 柳川洋二郎, 印藤頼子, 兼子明久, 岡本宗裕, 永野昌志 (2014) ニホンザル(Macaca fuscata)の周排卵期における卵巣およびホルモン動態. 日本野生動物医学会大会・講演要旨集,20th,123. 19) 芳田剛、齊藤暁、松岡和弘、大出裕高、岩谷靖雅、杉浦亙、保富康宏、俣野哲朗、三浦智行、明里宏文 (2014) サル個体におけるサル指向性HIV-1の増殖効率を上昇させる要因. 第62回日本ウイルス学会学術集会. 20) 芳田剛、齊藤暁、松岡和弘、大出裕高、岩谷靖雅、保富康宏、俣野哲朗、三浦智行、杉浦亙、明里宏文 (2014) サル指向性HIV-1の感染個体における増殖効率を上昇させる要因. 第28回日本エイズ学会学術集会. 21) 木下こづえ (2014) 動物園の飼育個体の排泄物を用いた野生で応用可能な種同定モデルの構築について. 日本哺乳類学会2014年度大会,京都. 22) 木下こづえ (2014) 糞中・血中性ステロイドホルモンを用いた鰭脚類の繁殖モニタリング. 2014年度勇魚会シンポジウム,京都. 23) 木下こづえ,久世濃子,宮川悦子,小林智男,中村智行,黒鳥英俊,木村幸一,尾崎康彦 (2014) ボルネオオランウータン(Pongo pygmaeus)における精子運動率と時間変化に関する基礎的研究. Support for African/Asian great Apes (SAGA) 17,日立. 24) 木下こづえ,仲澤伸子,井上英治,Tsenkova Roumiana,井上-村山美穂,伊谷原一 (2014) 近赤外分光法を用いたヒョウ(Panthera pardus)およびサーバル(Leptailurus serval)の種および雌雄判別について. 第20回日本野生動物医学会大会,つくば. 25) 木下こづえ,仲澤伸子,井上英治,Tsenkova Roumiana,井上-村山美穂,伊谷原一 (2014) 糞近赤外スペクトルによるヒョウ(Pan thera pardus)およびサーバル(Leptailurus serval)の種同定について. 第30回記念近赤外フォーラム,つくば. 26) 木村幸一,高倉健一郎,黒鳥英俊,木下こづえ,小倉匡俊,尾崎康彦,久世濃子 (2014) スマトラオランウータン,フランジ雄死亡によるアンフランジ雄の二次性徴について. 日本哺乳類学会2014年度大会,京都. 27) 木村幸一,髙倉健一郎,黒鳥英俊,木下こづえ,小倉匡俊,尾崎康彦,久世濃子 (2015) スマトラオランウータン、フランジ雄死亡によるアンフランジ雄の2次的な性的発達について. 第59回プリマーテス研究会,犬山. 28) 木村幸一,髙倉健一郎,木下こづえ,黒鳥英俊,小倉匡俊,尾崎康彦,久世濃子 (2015) スマトラオランウータン雄のフランジの発達について. 「ず~ぜよ。」動物園大学5,香南. 29) 鈴木紗織、東濃篤徳、森健一、片貝祐子、齊藤暁、槇昇、明里宏文 (2014) GBV-B感染マーモセット/タマリンにおける慢性化移行には液性免疫応答の遅延が関与する. 第61回日本実験動物学会総会. 30) 藤森唯,林美里: 飼育下チンパンジーにおける食事内容の改善.SAGA17,茨城,2014年11月15-16日. 31) 藤森唯,林美里: 飼育下チンパンジーにおける食事内容の改善.第59回プリマーテス研究会,愛知,2015年1月31日-2月1日. 講演 1) 木下こづえ (2014) 近赤外分光法を用いた野生動物の生理モニタリング技術の開発. 第30回記念近赤外フォーラム「NIR Advance Award受賞講演」,つくば. 2) 木下こづえ (2014) 動物園での動物の赤ちゃんづくり. 第6回京大モンキー日曜サロン,犬山. 3) 岡本宗裕 (2014) Genetic relationship between Taenia asiatica and Taenia saginata. Strengthening of Prevention and Control Program of Taeniasis/Neurocysticercosis (T/NCC) in Bali, Indonesia. 4) 岡本宗裕 (2014) The species problem of Taenia asiatica and differentiation of three human taeniid species. Joint International Tropical Medicine Meeting 2014. 5) 岡本宗裕 (2014) サルレトロウイルスによるニホンザル血小板減少症. 第124回関西実験動物研究会. 6) 橋本直子:エンリッチメントの基礎と実践基礎編『動物福祉/環境エンリッチメント』,第1回JMC-PRI合同勉強会「動物園学セミナー」,霊長類研究所,2014年7月11日. 7) 藤森唯:エンリッチメントの基礎と実践 実践編『エンリッチメント実践例』,第1回JMC-PRI合同勉強会「動物園学セミナー」,霊長類研究所,2014年7月11日. 8) 橋本直子,藤森唯:エンリッチメントやってみようPart2,第2回JMC-PRI合同勉強会「動物園学セミナー」,セミナーハウス白帝,2014年11月7日. 9) 森本真弓,三輪美樹,夏目尊好,中村克樹:マーモセットの尾食い等の伝播について,マーモセット研究会チュートリアルマーモセットの健康管理,犬山市,2015年1月22日. 10) 橋本直子,藤森唯:エンリッチメントやってみようPart3~どのように評価する?~,第3回JMC-PRI合同勉強会「動物園学セミナー」,セミナーハウス白帝,2015年3月20日. 受賞 1) 森本真弓:ウイルス(SRV-4)感染によるニホンザル血小板減少症の感染源と感染経路の確定調査.平成26年度予防衛生協会技術奨励賞,2014年9月. 技術支援(所外) 1) 愛洲星太郎,兼子明久,前田典彦:ボノボ検疫関連,名古屋市東山動植物園,2014年4月17日,5月20日. 2) 森本真弓:研究試料採取支援(採血,DNA抽出),Khao Khieow Open zoo, Dusit zoo(タイ動物園協会),タイ,2014年4月24日-30日. 3) 兼子明久:学生実習予備調査,屋久島,2014年5月7日-9日. 4) 橋本直子,前田典彦:日本実験動物科学技術さっぽろ2014(第61回実験動物学会・第48回技術者協会総会),well-beingひろば補助者,札幌,2014年5月15日-17日. 5) 兼子明久:進化生物学研究所:実験補助(ワオキツネザル麻酔),2014年7月14日. 6) 前田典彦:吉田泉殿遠隔テレビ会議技術支援,2014年11月19日,28日. 7) 前田典彦:総合博物館展示更新作業,2015年3月25日. 出張・研修 1) 前田典彦:総合技術部第4専門群世話人会,京都,2014年4月11日. 2) 石上暁代:屋久島,鹿児島,2014年5月7日-9日. 3) 夏目尊好:国立大学法人動物実験施設協議会総会,佐賀,2014年5月29日-30日. 4) 橋本直子:日本実験動物環境研究会第52回研究会シンポジウム,東京,2014年7月19日. 5) 前田典彦:WRC関連園間チンパンジー将来計画会議,京都,2014年7月28日. 6) 山中淳史:京都大学技術職員研修(第4専門技術群),京都,2014年8月1日. 7) 前田典彦:第85回東海実験動物研究会,愛知,2014年8月30日. 8) 山中淳史:ゴンベ国立公園,セルー動物保護区,タンザニア,2014年9月12日-21日. 9) 夏目尊好,森本真弓:実験動物管理者研修会,京都,2014年9月19日-20日. 10) 橋本直子:ドイツ霊長類センターおよびENCEPHARMにおける施設見学,ドイツ,2014年10月10日-13日. 11) 兼子明久,山中淳史:熊本サンクチュアリ,熊本,2014年10月28日-30日. 12) 愛洲星太郎:アフリカ・アジアに生きる大型類人猿を支援する集い SAGA17,茨城,2014年11月15日-16日. 13) 夏目尊好:千葉市動物公園,千葉,2014年12月10日. 14) 前田典彦:京都大学ウイルス研施設見学,京都,2014年12月10日. 15) 石上暁代,兼子明久,夏目尊好:マーモセット研究会,愛知,2015年1月22日. 16) 愛洲星太郎,橋本直子:日本実験動物技術者協会関東支部第31回サル専門部会,東京,2015年2月7日. 17) 石上暁代:第11回日本獣医内科学アカデミー学術大会,神奈川,2015年2月22日. 18) 石上暁代,兼子明久,夏目尊好,森本真弓:公益財団法人実験動物中央研究所,神奈川,2015年3月26日-27日. 19) 兼子明久,橋本直子,山中淳史:屋久島,鹿児島,2015年3月11日-14日. 20) 夏目尊好,森本真弓:熊本サンクチュアリ,熊本,2015年3月5日-7日. |