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京都大学霊長類研究所 > 年報のページ > 2011年度・目次 京都大学霊長類研究所 年報Vol.41 2010年度の活動年報 Vol.41Ⅲ. 研究活動このページの問い合わせ先:京都大学霊長類研究所 自己点検評価委員会
Ⅲ. 研究活動 3. 学位取得者と論文題目京都大学博士(理学) このページの問い合わせ先:京都大学霊長類研究所 自己点検評価委員会
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氏名:服部裕子 氏名:菅原亨 1) 感覚受容体は生物と外界をつなぐ器官のひとつであり, 霊長類においてはヒトの特異性を考えるうえで非常に重要である. これまで感覚受容体のうち, 嗅覚受容体を主に研究してきたが,「起源」をキーワードとして霊長類の祖先段階の嗅覚受容体レパートリー, 霊長類と他の哺乳類が共通に持つ嗅覚受容体を, ゲノムデータを用いて比較解析した. 霊長類のなかでも最初に分岐したグループである曲鼻猿類のゲノムデータはその質が低く, 正確な解析に向かなかったが,オオガラゴのデータが更新されるにともないその精度が向上した. 再度オオガラゴの全嗅覚受容体遺伝子を同定すると, 機能遺伝子数が356個からおよそ700個へ大幅に増大し, 偽遺伝子率もおよそ40%から30%へと減少した. 新たに同定された遺伝子が多く, 霊長類の共通祖先が持つ遺伝子のレパートリーを考える上で非常に重要なデータを得た. また霊長類と他の哺乳類8種の嗅覚受容体遺伝子レパートリーをペアワイズ比較すると, いずれの比較においてもおよそ70%の共通な遺伝子群が同定され, 哺乳類全般に必須な遺伝子の候補を絞り込むとともに霊長目特異的な遺伝子を特定することができた. 特徴的な遺伝子をさらに絞込むことで, 遺伝子数が多いために実験的な研究へ進むことが難しかった嗅覚受容体研究において, 新たな光をもたらすと考えている.
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(文責:兼子峰明, 小川詩乃, 清長豊, 鈴木南美)
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