京都大学霊長類研究所 年報
Vol.39 2008年度の活動
III 研究活動
5. 研究集会
所内談話会
第1回:2008年5月26日(月)
今村拓也(京都大学大学院理学研究科グローバルCOE特別講座)
「ノンコーディングRNAによる性ステロイド受容体遺伝子発現とげっ歯類脳機能制御」
第2回:2008年6月9日(月)
Keith Jensen(ドイツ・マックスプランク進化人類学研究所)
「Other-regarding preferences in
chimpanzees」
第3回:2008年7月7日(月)
郷康広(京都大学大学院理学研究科グローバルCOE特別講座)
「霊長類におけるポストゲノム研究~グローバルCOEの活動紹介もかねて~」
第4回:2008年7月10日(木)
北添康弘(高知大学医学部附属医学情報センター)
「真猿類におけるミトコンドリア蛋白質の膜貫通領域でのスレオニンの増加と寿命の延び」
長谷川政美(復旦大学生命科学学院)
「体重に対する代謝率のスケーリング則とミトコンドリアの分子進化」
第5回:2008年8月19日(火)
Thomas Geissmann(スイス・チューリッヒ大学人類学研究所)
「The Apes of China: Past, Present, and
Future」
第6回:2008年9月8日(月)
Gordon Burghardt(アメリカ・テネシー大学)
「Towards a deep evolutionary psychology:
The challenge of animal play」
第7回:2008年10月2日(火)
木下充代(総合研究大学院大学先導科学研究科)
「アゲハの色覚と網膜構成」
第8回:2008年10月30日(木)
寺井洋平(東京工業大学大学院生命理工学研究科)
「視覚の適応が引き起こすシクリッドの種分化」
第9回:2008年11月19日(水)
Crickette Sanz(ドイツ・マックスプランク進化人類学研究所)
「Behavioral Ecology of Pan troglodytes
troglodytes in northern Republic of Congo」
Melissa Emery Thompson(米・ニューメキシコ大学)「Reproductive
Aging in Chimpanzees」
第10回:2008年11月25日(火)
新村芳人(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
「脊椎動物嗅覚受容体遺伝子ファミリーの進化:
ゲノムと環境の相互作用」
荘寒異(中国・上海交通大学)
「Diversity of odorant receptor function
and odor perception in the primates」
第11回:2009年2月6日(金)
北村俊平(立教大学生命理学研究科)
「タイの熱帯季節林におけるサイチョウ類による種子散布」
第12回:2009年2月16日(月)
海部陽介(国立科学博物館)
「東南アジアにおける人類進化-ホモ・エレクトスとホモ・フロレシエンシスについて」
第13回:2009年3月12日(金)
古賀章彦(ゲノム多様性分野)
「動く遺伝子:ごくつぶし?
それとも稼ぎ頭?」
第14回:2009年3月30日(月)
平成20年度非常勤研究員成果報告会(自己点検・評価委員会)
菅原亨(流動部門多様性保全分野)
「チンパンジーの苦味受容体遺伝子T2Rにおける種内多型解析」
辻大和(人類進化モデル研究センター)
「種子の物理的特性が排泄時間に及ぼす影響:飼育下ニホンザルを対象として」
井上雅仁(行動発現分野)
「作業記憶からの想起における前頭連合野,下側頭連合野,内側側頭葉の神経細胞活動の相違」
2008年度霊長類学総合ゼミナール
The Interdisciplinary Seminar on
Primatology 2008
日時:2008年12月5日(金)10:00-18:00
会場:京都大学霊長類研究所
大会議室
発表:18件
口頭発表:7件 Oral session: 7
presentations
博士課程大学院生7名:7 Graduates
in Doctoral Course
ポスター発表:11件 Poster
session: 11 presentations
博士課程大学院生7名:7 Graduates
in Doctoral Course
修士課程大学院生3名:3 Graduates
in Master Course
教官1名:1 Faculty member
(共同発表者を除く except
co-presenters)
<口頭発表>
テーマ:私たちが明らかにしたこと,私が明らかにすること
Theme: What my field revealed, what I will reveal
1) Zin Maung Maung Thein(系統発生分野/大学院生)
安定同位体を用いた
チャインザウク哺乳相(新第三紀後半・ミャンマー)の古環境解析
The Paleoenvironmental Analysis of the Late Miocene/Early
Pliocene Chaingzauk Fauna of Myanmar Using Stable Isotope of
Tooth Enamel
2)
神田恵(社会進化分野/大学院生)
ニホンザルのグルーミング交渉における,交渉相手選択にかかる制限要因の検討
~近接の有無と交渉相手の競合~
Restricting factors on partner choice in grooming
interaction of Japanese macaques (Macaca fuscata) -effect of
close proximity to a partner and competition within group-
3) Andrew J. MacIntosh(社会進化分野/大学院生)
The dynamics of nematode infection in Yakushima macaques (Macaca
fuscata yakui): host traits and the external environment
4)
三浦優生(認知学習分野/大学院生)
プロソディーや語彙に基づく話者の確信度の理解
Children's use of prosodic and lexical cues in evaluating
speaker certainty
5)
佐藤義明(思考言語分野/大学院生)
チンパンジーにおける場所をめぐる駆け引きとその変化
Tactics among chimpanzees (Pan troglodytes) to occupy food
resources and its change
6)
平井大地(行動発現分野/大学院生)
セルフコントロールに関わる神経基盤の解明に向けてーサル扁桃体における相対的価値の処理機構の解明
Neuronal activities that code relative preference for
alternatives in monkey amygdala; for neuroscience of
self-control
7)
酒井朋子(行動発現分野/大学院生)
ヒトの脳の進化的基盤:ヒトとチンパンジーの脳発達の比較研究
Evolution of human brain: a comparative study of brain
development with chimpanzees
<ポスター発表>
主発表者:○
1)
西岡佑一郎(系統発生分野/大学院生)
化石ニホンザルの進化と形態変化
Evolution and Morphological Change of Fossil Japanese
Macaque
2)
小野敬治(行動発現分野/大学院生)
注意シフトの継時変化
Temporal characteristics of shifts of attention
3)
小倉匡俊(思考言語分野/大学院生)
個別ケージ飼育ニホンザルにおける視覚環境に対する操作性の価値
Value of controllability over visual environment for
single-caged Japanese macaques
4)
小林良子(認知学習分野/大学院生)
絶対音感保有者における音と言語の認知
Understanding of relationship between sounds and words in
Absolute pitch possessors
5)
鴻池菜保(行動発現分野/大学院生)
リズムと脳 Rhythm and Brain
6)
山梨裕美(思考言語分野/大学院生)
チンパンジーの行動特性とストレスの違い(研究計画とその途中経過)
Stress and individual difference in chimpanzees
7)
松岡絵里子(生態保全分野/大学院生)
ニホンザルにおけるみなしごの社会関係
Social relationships of orphans in Japanese Macaques (Macaca
fuscata)
8)
原澤牧子(生態保全分野/大学院生)
ニホンザルにおけるアカンボウ運搬行動
Infant-carrying behavior in Japanese macaques
9)
橋本亜井(認知学習分野/大学院生)
自閉症スペクトラム児における心情表現の理解~自然発話観察による検討~
Japanese-speaking autistic children talk about psychological
states: a corpus-based approach
10)
澤田玲子(認知学習分野/大学院生)
なぜ自分のだとわかる?
-手書き文字による自己情報の知覚
Why we can identify our own handwriting? Self processing in
handwriting by ERP analysis
11) ○江木直子(系統発生分野/教員),荻原直道(京都大・理/教員),矢野航(京都大・理/大学院生)
ニホンザル踵骨内部構造の胎児期から幼児期における成長変化
Growth change of calcaneal internal structure in Japanese
macaques during fetal to juvenile periods
霊長類学総合ゼミナールは,研究所内ティーチング・アシスタントを中心に,大学院生主体で開催される研究会である.形式や発表内容など企画段階から大学院生にすべて委ねられており,本年度も例年通りのミニシンポジウムという形式を取って行なわれた.霊長類研究所では,ミクロからマクロまで霊長類に関わる様々な研究が行われており,本ゼミナールは若手研究者が分野を問わず研究内容を発表し合い,議論を深めることを目的とするものである.本年度は,「私たちが明らかにしたこと,私が明らかにすること」というテーマに沿って博士課程2年目の大学院生が口頭発表を,また修士課程1年および博士課程1年の大学生,ならびに一部の教員がポスター発表を行なった.
所内TA:張鵬,兼子峰明,齊藤梓,澤田晶子
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