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HOPE 事業報告事業番号:23-002 大型哺乳類(とくに霊長類)による種子散布特性の地域間比較 報告者:辻 大和 期間:2011/11/10 - 2012/1/9 申請者は平成22年度より、森林生態系における霊長類の種子散布者としての相対的な役割を熱帯と温帯で比較する研究を行っている。この研究の遂行のためには、霊著類をはじめとする野生哺乳類が多く生息する熱帯地域への渡航が不可欠であった。 2010年11月10日から同12月21日まではインドネシア・ジャワ島に滞在し、パンガンダラン自然保護区において野生のシルバー(ジャワ)ルトンおよびカニクイザルの調査を行った。20日間で計202時間の直接観察を実施し、採食品目、アクティビティ等の項目を記録した。行動観察と並行して植生調査、フェノロジー調査、糞および植物サンプルの採集を実施した。2011年12月20日にはボゴール農業大学において共同研究者の博士学位審査会に審査員の一人として出席した。 引き続き2011年12月22日から翌2012年1月8日までベトナム中部に滞在し、ソンチャ自然保護区において野生のアカスネドゥクラングールおよびアカゲザルの調査を行うとともに、前回の調査時に依頼した、アカゲザルの糞サンプルを受け取った。共同研究先のフエ大学において、糞サンプルの内容物分析を実施し、種子の取り出しおよびサイズ計測を行った。今回の調査で得られた各種データを、これまでの研究で得てきたニホンザルのデータと比較する予定である。2012年1月7日にはサイゴン動植物園を訪問し、ソンチャで採集した種子サンプルの種同定を依頼した。
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