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事業報告

事業番号:20-055

野生チンパンジーの遊動パターンにおける性差および発情の有無による違いについて

報告者:橋本 千絵

期間:2008/08/02 - 2008/08/12


2004年9月〜2005年9月に、ウガンダ・カリンズ森林の野生チンパンジーを対象に集めたデータをもとに、チンパンジーの遊動パターンについて、性差および、雌の発情の有無による違いを分析した。先行研究においては、東チンパンジーではメスの遊動域のオーバーラップは少ないことが報告されていたが、カリンズ森林ではそれと異なり、西チンパンジーのようにメスの遊動域はオスの遊動域よりも若干狭いものの、ほぼ同じような遊動域を持っていることがわかった。しかし、パーティの構成をみると、遊動域の使い方が同じような西チンパンジーが非発情メスも混成パーティで遊動するのとは異なり、非発情のメスは母子パーティに分かれて遊動していることがわかった。この結果をイギリス、エジンバラで行われる第22回国際霊長類学会に出席し、口頭発表を行った。また、野生チンパンジーの生態について、各国の研究者と研究連絡を行った。

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