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事業報告

事業番号:20-039

類人猿の上肢における比較形態学的検討

報告者:大石 元治

期間:2008/09/16 - 2008/09/30

申請者はこれまでにオランウータン、チンパンジー、ゴリラの上肢の筋における比較解剖学的解析を行ってきた。そこで得られた結果を理解するためには、筋だけでなく骨格の特徴を把握することが必須となるが、日本国内だけでは標本数に限界がある。スミソニアン自然史博物館は約200点の類人猿の骨格標本を有する。この豊富な標本を利用して骨格データの収集を必要とした。

スミソニアン自然史博物館に収蔵されている大型類人猿(オランウータン、チンパンジー、ゴリラ)の標本の中でも四肢骨が揃っているものについて調査を行った。まず、肩甲骨、上腕骨、橈骨、尺骨における主要な筋の停止部の形状や発達について観察を行い、さらに、これらの上肢骨については筋の停止部に留意しながら骨計測を行った。また、体格のバランスを把握するために、大腿骨長、大腿骨頭径、脛骨長を計測した。現在、計測値については分析中である。これらのデータは今後の類人猿の筋のパラメータを理解する上で重要なものとなる。


スミソニアン自然史博物館


標本室

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