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事業報告

事業番号:25-005

今回の目的はマナウスにヤブイヌがいるか、またヤブイヌの調査地域に向いているかを調べることである。加えて、マナティー飼育プールの廃水浄化システムについて調査を行う。

報告者: 小林 宜弘

期間: 2014/1/13 - 2014/3/20

 派遣研究者は、野生のヤブイヌ(Speothos venaticus)を対象とした研究を計画している。ヤブイヌは現在南米の広範囲に生息していると考えられているが、ジャングルの深い藪の中に住んでいるという生態のため、ごく最近まで本格的なフィールド調査は行われてこなかった。派遣研究者は野生のヤブイヌを研究することを考えているが、そのためにはまず現地にヤブイヌが存在するか確認をする必要がある。今回の渡航の目的は、ブラジルのマナウスにヤブイヌが存在するか、またヤブイヌの調査地域として向いているかを調べることであった。

 またSATREPSプロジェクトの一環として、現地の国立アマゾン研究所にあるマナティー飼育プールの新たな浄化システムの設置に向けて、マナティー飼育プールの最適な浄化システムを決定するための調査を行った。調査の方法として、飼育下のマナティーの糞量を測定すると同時に、プールの水が濁る過程を詳しく調べた。

ヤブイヌの調査において、アマゾン国立研究所の実験林(以下、ZF-2)で研究を行っている方々にヤブイヌの情報収集を行った。その結果、ZF-2のジャングルの中にヤブイヌの群れが存在するという情報は得られた。しかし派遣研究者が直接行ったフィールド観察では、ZF-2で調査を行う日数が少なかったことから、ヤブイヌを目にすることはできなかった。このため、ZF-2がヤブイヌの調査地域として向いているか判断するには、もう少し調査をする必要がある。

マナティー飼育プールの浄化システムの調査結果は、4個体のマナティーが一日に出す糞の重量が湿重量で744.2[g](乾重量595.3[g])だと分かった。加えてプールの水の汚れは、マナティーに与える大量の餌とそれに付着した泥が原因の場合と、マナティーの餌や糞により富養化した水が原因で藍藻類が大量発生した場合の2種類があることを突き止めた。これらのデータは、今後マナティー飼育プールの新しい浄化システムの設置のために役立てる予定である。


国立アマゾン研究所に保存してあるヤブイヌ(Speothos venaticus)の剥製


藍藻の繁殖により緑色に濁ったマナティー飼育プール

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