事業報告

事業番号:24-J002

マレーシア(ボルネオ島)サバ州・ダナンバレー森林保護区

報告者: 俣野 正

期間: 2012/11/19 - 2012/11/27


H24.11.19〜27の日程でボルネオを訪れた。関西空港を19日23時30分に出発し、シンガポール、コナキナバルを経由して、20日15時30分頃、ラハダトゥ空港に到着した。空港からは車に分乗し、市内の町並み、小さな集落を経て、熱帯雨林に蔽われた樹間の道を約3時間かけ、宿泊地であるレインフォレスト・ロッジに到着した。
現地の滞在期間は5日間であった。雨季ため熱帯特有のスコールにより行動時間が変更となることもあったが、可能な限り学生のオランウータン観察実習等に併せて行動した。
滞在4日目の午前中には、野生動物研究センターが管理する研究拠点『DANAM RESEACH STATION』を訪問した。この施設は、サバ財団の協力のもとに研究者の長期調査のための調査小屋として開設されたものであるが、現地スタッフが居住する同じ敷地内に設けられており、1階は現地スタッフ、2階は研究者の宿泊が可能で、それぞれの階にはシャワー室や洗面台、洗濯機などが設置され、日々のプライバシーや安全性に配慮したつくりで、研究拠点として有効に利用されていた。
5日目の午後には、車で約1時間離れたサバ財団が管理する『Danun Valley Field Centre』を訪問した。同施設は主として研究者用の施設で、100名程度の滞在が可能であり、訪問時には約70名の滞在者があった。同施設は、情報ネットワークや書籍等の研究環境が充実しており、欧米等の研究者間のコミュニケーションの場としても、活発に施設利用がされているとのことであった。また、学生等が宿泊できる宿泊棟も完備されていることから、移動手段・時間等の問題はあるが、本学学生の宿泊場所としての活用も可能ではと思われた。
今回、現地で研究する金森研究員に案内いただき感じたのは、辺境における調査地で調査・研究ができるのは、これまでの研究実績を現地の方々が認めて下さり、信頼関係を築き上げることができているからであり、今後も、『DANAM RESEACH STATION』を継続して活用し、日本とマレーシアの国際共同研究を円滑に進行させることが大切であると改めて実感した次第である。
最後に、今回この観察実習に参加するにあたり、助言いただいた松沢先生、また、現地滞在の間、案内いただいた金森先生や現地ガイド等の方々に対し、改めて感謝申し上げたい。










HOPE Project<>