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事業報告事業番号:22-013 マレーシア熱帯雨林に生息するヤマアラシの生態学的研究 報告者:松川 あおい 期間:2010/06/30 - 2010/11/29 ボルネオ島には、マレーヤマアラシ (Hystrix
brachyuran) 、ボルネオヤマアラシ (Hystrix crassispinis) 、ネズミヤマアラシ
(Trichys fasciculate)の3種のヤマアラシ科動物が同所的に生息していることことがわかってきた(Samejima 私伝)。このように、3種のヤマアラシが同所的に生息しているのは、非常に稀なケースといえる。さらに、マレーヤマアラシとボルネオヤマアラシは体サイズに差があまりない。従って、時間的または空間的棲み分けや食い分けなど、何らかの種間関係の形成や、繁殖戦略の相違がみられると考えられる。また、ヤマアラシは落下果実をエサとして利用している可能性が高いことから、林床性哺乳動物間で落下果実を巡る競争がおきていると考えられる。 申請者は、ボルネオ島マレーシア領サバ州タビン野生生物保護区において、2010年7月から10月にかけて、ヤマアラシを中心とした林床性動物の調査を行った。
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