京都大学霊長類研究所 共同利用研究会
第3回 ヒトを含めた霊長類比較解剖学-四肢の基本構成と特殊化を探る-

 

京都大学霊長類研究所 共同利用研究会
第3回 ヒトを含めた霊長類比較解剖学-四肢の基本構成と特殊化を探る-
平成27年11月21日(土)
京都大学霊長類研究所・大会議室

ヒトを含めた霊長類比較解剖学として, 今年度は, 体肢の形態学的特徴を考えたい。脊椎動物は頭部という特殊に分化した部分, 舌下神経からはじまる脊髄神経領域すなわち頚から尾の先までの体幹, そこに新しく突出した四肢から構成されている。四肢は, 脊椎動物が陸上生活に移ってから目ざましく発達した体部である。 霊長類は多様な運動レパートリーを有しており, それぞれの種に特異的なロコモーション様式に応じた形態適応を示していると考えられる。しかし, 肩甲帯(骨盤), 上腕(大腿), 前腕(下腿),手根(足根), 指といった肢節の基本構成は共通している。

 一方, 体幹は分節的な構造の繰り返しによって作られるが, 体幹と四肢との移行領域である四肢帯(肩甲帯,骨盤帯)は分節的構成が修飾され, 理解の難しい領域である。これらの移行領域についても霊長類各種の運動様式との関連が示唆される。

 今回,四肢を構成する, 骨, 筋, 脊髄神経についての肉眼解剖学的な調査を紹介し, ヒトを含めた霊長類四肢の基本構成と特殊化について, 理解を深めたい。


12:00~12:25 開場・受付

12:25~12:30趣旨説明 時田幸之輔(埼玉医科大学)

I 上肢 座長 小島龍平・荒川高光

12:30~12:55 矢野 航(朝日大学)
ヒト科乳様突起部骨格形態進化と筋付着について

12:55~13:20 鈴木 了(新潟医療福祉大学)
頚胸部および腕神経叢内に出現する変異筋

13:20~13:45 江村健児 (姫路獨協大学)
コモンマーモセットにおける腕神経叢と前肢筋の形態について

13:55~14:20 緑川沙織(埼玉医科大学)
体幹・上肢境界領域の末梢神経についての比較解剖学的考察

14:20~14:45 那須久代 (東京医科歯科大学)
肩甲挙筋,菱形筋,前鋸筋の神経支配に関する肉眼解剖学的研究

14:45~15:10 加賀谷美幸(広島大学)
前肢帯の立体配置と可動域:生体計測とCT骨格モデルによる霊長類4種の比較

15:20~15:45 菊池泰弘(佐賀大学)
生理的筋断面積からみた肩関節筋-ヒトを含む類人猿の特徴-

15:45~16:10 小泉政啓(東京有明医療大学)
体幹と上肢の境界領域としての肩帯筋の形態学的意義を考える

II 下肢 座長 菊地泰弘・小泉政啓

16:20~16:45 岡 健司(大阪河崎リハビリテーション大学)
霊長類大腿四頭筋の活動(仮題)

16:45~17:10 萩原康雄(新潟医療福祉大学大学院)
日本列島諸集団における腓骨の形態と頑丈性の変化

17:10~17:35 田平陽子(久留米大学)
ヒト下腿三頭筋の特徴-筋線維の配列と構成について

17:45~18:10 後藤遼佑 (大阪大学)
身体の支持に貢献する後肢筋の力学的性質~四足性霊長類と懸垂型霊長類の比較~ (仮題)

18:10~18:35 関谷伸一(新潟県県立看護大学)
霊長類腓腹神経の比較解剖学

18:35~19:00 荒川高光(神戸大学)   
足底筋とヒラメ筋の系統発生を支配神経から考察する試み

閉会
懇親会 19:30~

世話人: 時田幸之輔(埼玉医科大学), 平崎鋭矢
問い合わせ: 時田幸之輔 tokita[at]saitama-med.ac.jp