事業報告

事業番号:22-J001

タイ霊長類研究所「霊長類の健康に飼育繁殖管理」ワークショップ参加及び建設中の施設視察

報告者: 上垣 泰浩(事務職員)

期間: 2011/05/16 - 2011/05/22


 タイ国チュラロンコーン大学は、国立霊長類研究所を創設することになった。霊長類の飼育繁殖健康管理及び研究利用の方法・技術に関しての知識・ノウハウが必要とされている。そこでタイ国の獣医師・獣医学学生・動物園飼育担当者などを対象として、講義と実習からなるワークショップが企画され、飼育管理・研究利用の方法と技術に関し豊かな経験を持つ当霊長類研究所への協力が求められた。タイ霊長類研究所の主たる企画者は、チュラロンコーン大学理学部生物学科であり、これまでも共同で霊長類研究調査を行ってきたので、このワークショップを共催することになった。そのため、当霊長類研究所から講師を派遣することになり、事務職員も同行することとなった。
 チュラロンコーン大学との連携調整、打ち合わせ等の後、ワークショップは、3日間、開催された。先ず、チュラロンコーン大学において2日間に渡り、チュラロンコーン大学教員及び獣医師、当霊長類研究所教員及び技術職員らの講義が行われた。講義題目は以下の通りである。「What are nonhuman primates?」「Housing and housing condition」「Handling of non-human primates」「Medication, anesthesia and analgesia in nonhuman primates」「Care-taking and veterinarian's job」「Bidirectional disease transmission between humans and monkeys and the prevention」「Why and how to quarantine the nonhuman primates」「Guideline for the care and use of laboratory primates」「How to catch free-ranging macaque monkeys?」3日目には、動物園(Khao Kheow Open Zoo)において動物園所属の獣医も加わり、実習が行われた。
 また、タイ霊長類研究所の施設が建設中であり、改善点や飼育作業などへのアドバイスのため、視察を行った。
 専門的知識を持たない事務職員が、直接サルに触れること以外は、タイ国獣医学生らと全く同じ内容を経験することとなった。今後、国際ワークショップを開催企画することや、海外の主要大学との連携推進、若手研究者海外派遣の支援を図る上で、有意義なものとなった。


建設中施設



実習風景



講義風景


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