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事業報告

事業番号:21-003

野生チンパンジーの老化にともなう身体機能・社会的役割の変化を観察する

報告者:藤澤 道子

期間:2009/06/23 - 2009/09/16

ギニア共和国ボッソウには、13頭のチンパンジーの群れが孤立して存在している。古来から村人がチンパンジーを保護してきたこと、30年以上研究が続けられていることなどの理由により、比較的人を恐れない。さらには50歳前後と推定されている高齢なチンパンジーが半数を占めており、野生チンパンジーの老化研究に適した地域である。
高齢チンパンジーを主な対象として観察するとともに現地ガイドに依頼してビデオと写真撮影をおこなった。加齢によると考えられる視機能低下(老眼)、膝関節拘縮、姿勢の変化などが観察された。また、活動量、摂取している食物の量も加齢により変化している可能性が予測された。なかには咀嚼能力が低下していると推測されるものがいたが、今回の観察では実際に食べているものの種類に他のチンパンジーとの相違はみられなかった。雨季で食べ物が少ない時期であったことから、チンパンジーが小グループにわかれて過ごすことが多かった。







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