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事業報告

事業番号:20-023-2

原生林に生息する野生ボルネオ・オランウータンの生態と社会に関する調査

報告者:久世 濃子

期間:2008/12/16 - 2008/12/24

従来、オランウータンは果実生産量が高い場所では生息密度が高くなり、集団を形成する傾向が強まる、と言われてきた。本事業の調査地では、果実生産量の変動に対応して、生息密度は大きく変動するものの、常に2.5頭/km2以上の高い生息密度を示すことが明らかになっている。本事業では、このような環境におけるオランウータンの社会行動を調べ、オランウータンの社会性を規定する要因を明らかにすることを目的としている。本年度の調査では、同じ地域を利用する2個体を同時に追跡することで、個体間の交渉の詳細を明かにすること予定である。

本来、12月はダナムバレー森林保護区で調査を行う予定であったが、マレーシア政府から新しい調査許可書の発行が遅れていた為に、研究者自身が調査地に赴くことができなかった。今回は、まず調査許可書の申請状況を確認する為に、サバ州政府経済企画局(UPEN)を訪問したところ、UPEN局内の不手際で必要な手続きが止まっていたことが判明する。当方から一刻も早く調査許可書を取得して調査を再開する必要がある旨を説明し、UPENの担当者は速やかに手続きを再開する旨、明言した。
その後、調査地であるダナムバレー森林保護区を管理しているサバ財団のWaidi Sinun博士と面談し、今後の調査計画について説明した。長期調査を続ける為には保護区の管理委員会である「Danum Valley Management Committee(DVMC)」の承認を得る必要があり、2009年1月〜2月に開催される定期会合で、調査計画についてプレゼンテーションを行うよう、Waidi博士から指示を受けた。
この他に、現地で我々が雇用している調査助手とコタキナバル市内で面談し、不在の間に収集されたデータを回収し、今後の調査活動について指示を与えた。またカウンターパートであるサバ野生生物局のTitol Peter Malim氏とも面談し、今後の調査計画について打ち合わせを行った。


調査助手が撮影したフランジ雄


調査助手が撮影した若い雌

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