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事業報告

事業番号:20-022-3

化石および現生の哺乳類標本の調査,関連する研究資料収集および中国人研究者との意見交換

報告者:河村 善也

期間:2009/02/28 - 2009/03/11

中国は東アジアの大部分の地域を占めているが,そこから産出した哺乳類化石標本の多くは,北京市にある中国科学院古脊椎動物古人類研究所で保管されているため,それらの研究を行うには同研究所に赴いて,研究を行う必要がある.また同研究所には,それらの化石標本に関連する研究資料や多くの文献資料が保管されているばかりでなく.中国のこの分野の研究において活発な研究活動を行っている研究者の大部分が所属していて,彼らとの意見交換や彼らからの情報収集も研究遂行上,きわめて重要である.一方,化石との比較に不可欠な現生哺乳類骨格標本は,同じ北京市にある中国科学院動物研究所に保管されているので,それらの研究を行うためには同研究所に赴いて標本の観察を行うとともに,関連する研究資料を収集する必要がある.

中国科学院古脊椎動物古人類研究所では,中国産の哺乳類化石標本の観察を行うとともに,持参した日本産の化石標本のレプリカと中国産標本の比較を行った.また同研究所では中国産の化石研究に必要な研究資料の収集を行うとともに,同研究所に所属する古生物学の研究者との意見交換を行った.観察した化石標本については,その形態学的特徴を詳しく記録するとともに,可能な限り多くの標本の写真撮影を行った.中国科学院動物研究所では,中国産現生哺乳類の骨格標本について,化石として保存されることが多い歯牙の形態を詳しく観察し,化石標本との比較に役立つデータを得るとともに,関連する情報の収集を行った.いずれの研究所においても,中国側研究者や標本管理者が親切に対応してくれたため,研究活動を円滑に進めることができた.




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