English

事業報告

事業番号:20-022-2

台湾産の化石および現生哺乳類の調査と化石産地の現地調査,現地研究者との打合せ

報告者:河村 善也

期間:2008/10/30 - 2008/11/08

台湾は日本列島と同じくアジア大陸の東側にある島嶼で,現在はマカク類をはじめ,多くの哺乳類が生息しており,第四紀の哺乳類化石も産出している.これらの化石や現生標本の多くは台中市にある国立自然科学博物館に保管されている.またそれらの標本のうちの現生標本は同じ市内にある東海大学の研究者によって採集されたものが多い.したがって,台湾産の化石および現生哺乳類の研究を行うには,これらの研究機関を訪問することが不可欠である.また台湾の最も代表的な第四紀哺乳類化石の産地は台南県左鎮で,台湾の化石哺乳類の産出層のデータを得るためには,左鎮を訪問して現地調査を行う必要がある.また左鎮には菜寮化石館があって,そこには多くの化石標本が保管されていて,それらを観察することも重要である.

国立自然科学博物館では,化石および現生哺乳類標本の観察や写真撮影などを行うとともに,左鎮での野外調査で採集した化石標本を現生標本と比較して,その分類学的位置を決めるための形態の観察や計測を行った.また同博物館の研究者と研究内容についての意見交換を行うとともに,関連する研究資料を収集した.左鎮では,この地域に分布する更新統を調査し,また現地の化石収集家の案内で化石産地を訪れて,化石標本の採集を行った.また,このほかに台中市にある東海大学を訪れて,そこの研究者と意見交換を行うとともに,台湾産現生哺乳類についての研究資料の収集を行うとともに,今後の共同研究についての打合せを行った.







HOPE Project<>