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事業報告

事業番号:20-008

第22回国際霊長類学会大会参加発表

報告者:清水 慶子

期間:2008/08/02 - 2008/08/10

申請者は、これまでにサル類を中心とした野生動物において、糞や尿、唾液を用いた非侵襲的ホルモン測定法を開発してきた。また、この方法を用いて野生群や飼育群のマカクザルはじめ類人猿のホルモン動態解析や性行動やストレス、寿命、繁殖状況とホルモンの関係について多くの共同研究者と共に研究を進めている。これらの研究成果がまとまってきたことから、今回、世界中から霊長類研究者が集うXXII Congress of International Primatological Society 2008(英国)において、研究成果を発表し、海外の研究者と議論を深め、情報収集を行い、今後の研究を推進するため、派遣の機会を得たいと考えている。

連合王国、エディンバラにて開催されたXXII Congress of International Primatological Society 2008において、マカクザルの各種ホルモン動態や性行動や寿命、繁殖状況とホルモンの関係に関する下記の5件の研究成果を共同研究者と共に発表した。

1) OBSERVATIONS OF BIRTH IN FREE-RANGING JAPANESE MACAQUES.

2) TIMING OF SEXUAL ACTIVITY IN RELATION TO FEMALE OVARIAN CYCLE IN
CAPTIVE JAPANESE MACAQUES (MACACA FUSCATA).

3) EVOLVING LIFE HISTORY TRAITS: THE INFLUENCE OF ENVIRONMENT
AND NUTRITION ON THREE POPULATIONS OF JAPANESE MACAQUE
(MACACA FUSCATA).

4) TIME COURSE OF CHANGES IN PLASMA INHIBIN B LEVEL IN MALE
JAPANESE MACAQUES (MACACA FUSCATA).

5) CONTRACEPTION FOR POPULATION CONTROL IN MACAQUES.

いずれの発表にも多くの質問がよせられ、新たな視点に基づく研究推進の参考となった。
また、現在、ストレスとホルモンの関係について共同研究を行っているカナダUniversity of CalgaryのFedigan博士ら、繁殖とホルモンに関する共同研究を行っているCaribbean Primate Research Centerのスタッフとの今後の研究の方針について打ち合わせを行った。いずれも共同研究や研究機関における連携に対して大変意欲的であり、今後の研究の進展が期待される。


会場のEdinburgh International Conference Center (EICC)外観


ポスター会場


ワークショップ会場

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