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事業報告

事業番号:20-006

国際霊長類学会(International conference of primatology)への参加発表

報告者:森本 陽

期間:2008/08/02 - 2008/08/13

申請者はフサオマキザルにおける情動の認識をテーマとして研究を行っており、これまでの成果を国際学会にて発表する機会を探していた。International conference of primatologyは世界の霊長類学者が集まる国際会議で、さまざまな分野の専門家と議論することが期待された。また申請者が調査を行っているフサオマキザルについてのシンポジウムが複数企画されており、野外、実験室からの最新の知見に触れる機会となることが期待された。

申請者はスコットランドのエジンバラで2008年8月3日から8日にかけて行われた国際霊長類学会に参加し、”Capuchin monkeys (Cebus apella) regulate their own behaviour according to the conspecific’s emotional expression. Yo Morimoto, Kazuo Fujita“というタイトルで口頭発表を行った。発表の要約は以下のとおり。
情動が発達し、複雑な個体間関係を持つ霊長類にとっては他個体の情動を理解し、それに応じて適切に行動を調節することがその個体の適応度を高めると考えられる。しかしヒト以外の動物で情動の認識を調べた研究は少ない。申請者はフサオマキザル2個体のあいだで情動的な情報が伝わるかを実験的に調べた。情動を喚起させる物体が入った箱を同種他個体のサルに見せ、その様子を見た被験体が箱に対して行う行動を分析した。その結果、フサオマキザルが他個体の情動表出に応じて自らの行動を調節することが示された。


学会会場となったエジンバラ国際会議場


学会の様子

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