事業報告

事業番号:19-059

Maria Finnigan氏 招へい:HOPEシンポジウム2007講演

報告者:松沢 哲郎

期間:2007/11/16 - 2007/11/20

Maria Finnigan氏はオーストラレーシアのチンパンジー種保存プログラムの種別調整者かつ血統登録担当者であり、オーストラリア及びニュージーランドのチンパンジーの飼育管理状況について情報提供して頂くために招へいした。

シンポジウムの一部としておこなわれたセッション「チンパンジー管理戦略:国際的視点から」において「オーストラリアにおけるチンパンジーの管理計画の概略」というタイトルの講演をおこなった。オーストラリアとニュージーランドに現在47個体のチンパンジーがおり、講演ではその遺伝的およびグループ構成的な特徴について説明がなされた。また、1グループに複数のオスを飼育するにあたっての指針「最小介入原理」についても解説がなされた。オーストラレーシアでは集団全体の個体数が少ないため、将来的な集団の維持にあたっては他の地域との遺伝的交流が不可欠である。この点について、他の地域のチンパンジー管理プログラムと連携を図るための具体的な議論がおこなわれた。日本とオーストラリアは距離的に比較的近いこともあり、本シンポジウムを機に交流のための議論ができたことは双方にとって非常に有意義だった。


Maria Finnigan

HOPE Project<>