事業報告事業番号：19-058 Stephen Ross氏招へい HOPEシンポジウム2007講演 報告者：松沢 哲郎 期間：2007/11/15 - 2007/11/23 Stephen Ross氏はアメリカ動物園水族館協会傘下のチンパンジー種保存計画の種別調整者かつ血統登録担当者であり、アメリカ国内のチンパンジーの飼育管理状況について情報提供して頂くために招へいした。 シンポジウムの一部としておこなわれたセッション「チンパンジー管理戦略：国際的視点から」において「北米動物園におけるチンパンジー管理に際しての人口統計的、遺伝的、ならびに社会的要因のバランス」というタイトルの講演をおこなった。アメリカ動物園水族館協会に認可された動物園が保有するチンパンジーの管理の仕方について、および血統登録されている280個体のチンパンジーの状況について説明がなされた。遺伝的多様度の面ではアメリカの飼育個体群は良好な状態にあり、1グループあたりのオスの数を増やす努力をおこなっていることが説明された。講演ののち、日本・ヨーロッパ・オーストラレーシアの3地域のチンパンジーの状況を比較検討する総合討論をおこない、各地域の類似点と相違点について活発な情報交換がなされた。飼育下のチンパンジーの将来を国際的な視点から考える上で示唆に富んだ講演内容だった。
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