事業報告

事業番号:19-045

チンパンジーにおける注意と行動の抑制能力とその発達についての国際学会での発表

報告者:森口 佑介

期間:2007/08/20 - 2007/08/28

霊長類研究所の共同利用研究で実施した計画研究「チンパンジーにおける注意と行動の抑制能力とその発達」の研究成果を、多くの研究者が集うヨーロッパ発達心理学会にて発表し研究の成果を世界に広めると同時に、参加者と議論することによって研究の質を高めることを主たる目的とした。

 日本学術振興会先端研究拠点事業(HOPE)の助成を受けて、ドイツのイエーナ大学で、2007年8月20日〜25日の日程で開かれたヨーロッパ発達心理学会に参加した。その学会では、私の研究分野である、「注意と行動の抑制能力の発達」や、「チンパンジーを含む大型類人猿と、ヒトの子どもの認知能力の比較」に関連する研究が数多く発表され、それらの研究者と今後の研究に関する意見交換を行った。また、その国際学会において、私が霊長類研究所の共同利用研究で実施してきた「チンパンジーにおける注意と行動の抑制能力とその発達」で得られた実験結果を、「心の理論」セッション(2)にて口頭発表を行った。参加者からは質問が寄せられ、研究成果を世界に広めるとともに、研究の質の向上にもつながった。国際学会の後は、ライプチヒにある、マックスプランク研究所に訪問し、Josep Call氏に研究が行われているライプチヒ動物園の施設を案内してもらうとともに、比較認知研究に関する議論を行った。


ヨーロッパ発達心理学会が開催されたイエナ大学の図書館


ライプチヒ動物園のゴリラ


ライプチヒ動物園内の研究施設

HOPE Project<>