事業報告

事業番号:19-040

タイワンザルの骨格形態に関する予備的調査

報告者:山本 亜由美

期間:2007/09/15 - 2007/09/26

現在国内ではニホンザルとタイワンザルとの混血が問題となっている。そのため、タイワンザルに関するデータはマカカ属の属内変異の研究に加えて、和歌山および下北半島から捕獲されたニホンザルとタイワンザルの交雑集団の特徴を把握する上で欠かすことができない。しかしながらニホンザルの骨格標本は霊長類研究所をはじめとする国内の研究施設に多数保管されているが、タイワンザルの骨格標本はけっして多くはない。またそれらの標本は飼育個体由来のものである。そのため、とくに野生由来のタイワンザルの骨格標本の所蔵状況を確認するため生息地である台湾を訪問する必要があった。

今回の訪問では台湾国内に保管されているタイワンザルの骨格標本に関する情報収集と収蔵状況の確認を行った。訪問したのは屏東科技大学、特有生物研究保育中心、東海大学、国立自然科学博物館、台湾大学である。屏東科技大学では併設された野生生物レスキューセンターを見学した。また予備的に頭骨および歯牙の計測と観察を行った。


屏東科技大学の野生生物レスキューセンターで飼育されているタイワンザル


台湾大学動物博物館の展示


国立自然科学博物館外観

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