事業報告

事業番号:19-003

ベトナムにおける樹上性小型哺乳類の分布調査

報告者:押田 龍夫

期間:2008/01/04 - 2008/01/11

現在ベトナムでは、テナガザルをはじめとする種々の霊長類の保全が計画されている。樹上性の霊長類が生息する森林環境の保全は重要な課題であり、このための基礎資料作成には樹上性哺乳類全般にわたる分布調査が必須であると考えられる。そこで、霊長類の生息環境保全に関する基礎資料作成を睨んで、彼らと同様に樹上に生息するリス類およびモモンガ類の分布調査を行った。

ベトナム北西部Son La Provinceに位置するPhu Yanにおいて、樹上性小型哺乳類(リス、モモンガ)の捕獲調査を行った。その結果、クリハラリス、ベトナムリス、ホオジロシマリス、インドシナシマリス、ホオアカカオナガリス、ムササビ類の分布を確認することができた。そして、これらの捕獲個体から系統地理学的研究(DNA塩基配列解析)に使用するための組織・体毛などを採取することに成功した。


リス類の捕獲調査チーム。
中央が著者。右から2番目および左から2番目はベトナムの生態生物資源研究所の研究員。
右から3番目は京都大学総合博物館の本川雅治助教。
他は、調査に協力頂いた現地の方達。



捕獲されたホオジロシマリス個体を確認する著者。


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