事業報告
事業番号18-052
シエラレオネにおけるチンパンジー保全の現状と将来像
報告者:樺沢 麻美
期間:2006年10月2日 〜
2007年3月16日
研究の目的がチンパンジーの生息地に住む人々を対象としているため、チンパンジー生息地に渡航する必要があった。シエラレオネは以前チンパンジーを多数輸出していた国であり、野生チンパンジーの生息数も減少していると思われるが、内戦のためにチンパンジーに関する研究はここ10年間行われてこなかった。また、シエラレオネには違法取引で没収された西チンパンジーの孤児を最大数収容するサンクチュアリがあり、現在でも続いている生きたチンパンジーの捕獲と取引についての現状を知ることができる。
シエラレオネでは、首都フリータウン、タクガマ・チンパンジー・サンクチュアリ、森林保護地区(ウェスタンエリア森林保護地区、オタンバ・キリミ国立公園、ティワイ保護地区)と地方都市周辺(ボ、ケネマ、コノ、プージェフン)で現地の住民から彼のチンパンジーに対する考え、およびその保全に関する聞き込み調査を行った。またチンパンジーに関する文献資料の収集、現地野生動物保全関係者からの聞き込み調査を行った。フリータウン近郊のウェスタンエリア森林保護地区のチンパンジー生息状況に関して周辺住民から聞き込み調査をおこない、今後の生息状況調査の計画と企画書作成を現地関係者と協力して行った。11月25日から30日までの6日間はギニアの首都コナクリで開催された京都大学霊長類研究所ボッソウ調査地30周年記念シンポジウムに参加した。ギニアのチンパンジー保全関係者から現状に関する情報を収集した。
Freetown Mural 5
首都フリータウンにて、チンパンジーの保全を訴える壁画
Tacugama Sanctuary
フリータウン近郊のタクガマ・チンパンジー・サンクチュアリ
Pet chimp Bebi in Shemingo, Bo
シエラレオネの南にある町ボにて、ペットのチンパンジー
HOPE Project<>
|