事業報告

事業番号18-065

タイ・ラオスにおける野生哺乳類・鳥類の形態学的多様化とその飼育・家畜化過程を含めた変異要因の解析

報告者:遠藤 秀紀

期間:2007年3月15日 〜 2007年3月24日

日本とタイとの間で家禽化に関する研究会議が継続していて、本年はバンコクでの開催となり、渡航が必要となった。また、野生哺乳類と鳥類の研究は、生息地においてしか得られない、形態学的・生態学的情報を必要としている。とくに本研究では、飼育や家畜化といった、生息地と飼育地に密接したテーマ設定であるため、現地で調査を行う必要が生じた

タイおよびラオス国内の研究機関に収蔵されている標本を比較検討した。ジャワマメジカ、アジアスイギュウ、ハイガシラリス、コアラコウモリ、再野生化ニワトリを対象に、計測学的手法により地理的変異を把握し、インドシナ・スンダシェルフ領域における機能形態学的適応の実態を理論化した。アジアスイギュウ、ニワトリの家畜化集団に関しては、品種系統間の異動を形態学的に検出した。またニワトリでは、用途別育種の結果として、運動器にどの程度の機能形態学的変異が生じているかを、骨学・筋学的に解明した。本年は日本タイ共同ニワトリ研究会議(HCMR)を開き、セキショクヤケイ(ニワトリ)の変異論について検討した。


日本タイ共同ニワトリ研究会議


日本タイニワトリ会議・剥製と遠藤

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