事業報告
事業番号18-027
人間と霊長類の遺伝子進化に関する共同研究
報告者:斎藤 成也
期間:2006年12月1日 〜
2006年12月9日
Blancher教授とは、霊長類の遭伝子進化の共同研究を長年続けているが、電子メールなどでのやりとりではどうしても共同研究がスムーズに進まず、二人が直接会って話し合い、論文作成をスピードアップする必要があった。
霊長類進化に関する共同研究の研究連絡を行なった。共同研究の課題は(1)チンパンジーのRh式血液型遺伝子の遺伝子重複による進化、(2)霊長類を中心とする哺乳類のFOXP2遺伝子の進化、(3)アカゲザルのミトコンドリアDNAおよぴMHCクラス2遺伝子の進化、(4)ヒト上科におけるABO式血液型遺伝子の進化、である。
(1)2005年3月まで斎藤成也の研究室にいた北野誉博士(現在山形大学医学部助手)が中心になって行っている、チンパンジーのRh式血液型遺伝子の遺伝子重複こよる進化について,Blancher教授らがかつて行なったチンパンジーおよぴゴリラのRh式遺伝子の研究成果をふまえて、複雑な遺伝子重複がどのようなシナリオになるのか、検討した。
(2)言語能力に関係している可能性が指摘されているFOXP2連伝子の塩基配列を、いろいろな霊長類や他の哺乳類、
他の関連遺伝子と比較し、どのような進化が起こっているのかを検討した。
(3)数百年前にインド洋のモーリシャス島に人工的に移されて繁殖したアカゲザルの集団と東南アジアの各集団間の遺伝的近縁関係をミトコンドリアDNAおよぴMHCクラス2遺伝子からあきらかにした。
(4)ヒト上科におけるABO式血液型遺伝子の進化を塩基配列の比較から検討した。

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