事業報告

事業番号17-007(共同研究)

ドイツ霊長類センターでのセミナーの実施と研究連絡

報告者:林 基治

期間:2005年9月20日-9月28日

ドイツ霊長類センター ゲッチンゲン、ドイツ

ゲッチンゲンのドイツ霊長類センターと京都大学霊長類研究所との交流はこれまでほとんど行われていなかった。
ドイツ霊長類センターはヨーロッパで最大の霊長類研究所であり、今後京都大学霊長類研究所との相互交流がぜひ必要である。

特にドイツ霊長類センターのさまざまな分野における多数の研究者と情報交換を行うことは、相互の研究所にとってたいへん有意義なものである。さらに今後研究者や大学院生が相互に情報交換したり共同研究を実施したりすることは必要かつ重要なことなので今回の派遣となった。

ゲッチンゲンのドイツ霊長類センターと京都大学霊長類研究所との学術研究交流を促進させるために2005年の9月22日から27日まで当地に滞在した。まず、京都大学霊長類研究所の歴史、組織、人員、建物、各研究者の研究活動についての説明を行った。ドイツ霊長類センターについても同様の説明があった。また今回の派遣援助計画の中心組織であるHOPEの詳細について紹介した。

9月22日から26日の間、ドイツ霊長類センターで行われている研究としてウイルス学、免疫学、病理学、認知遺伝学、生殖生物学、認知神経生理学、神経生物学、臨床神経生物学等について、各研究主任からどのような研究が行われているかについて説明を受けた。またドイツ霊長類センターで飼育されている霊長類の種類と頭数、年間の繁殖数、各種霊長類の飼育と健康管理に関わる技術員や獣医について、センター外部への霊長類の年間提供数、提供された霊長類の研究許可がどのように行われているか、また一般人への宣伝活動や教育活動の実体等について各担当者より情報を得ることが出来た。

9月26日の午後には「霊長類の脳の発達と老化の分子基盤-神経栄養因子との観点からー」という題目でセミナーを行い、多くの質問を受けた。


ドイツ霊長類センター 建物


図書室


アカゲザル野外ケージ


玄関ホール
ワタボウシタマリンが飼われいるガラスケージや
霊長類センターの出版物等が展示されている。
展示出版物は持ち出し自由

HOPE Project<>