早野（天野）あづさ HAYANO, Azusa
京都大学霊長類研究所流動研究部門 非常勤研究員
【連絡先】
〒484-8506愛知県犬山市官林41 京都大学霊長類研究所遺伝子情報分野
TEL&FAX: 0568-63-0544（直通）
TEL: 0568-63-0567（代表）
Email: ahayano@pri.kyoto-u.ac.jp, azusa@zoo.zool.kyoto-u.ac.jp
【研究概要】
１． 小型ハクジラ類の系統地理学的研究
・日本近海におけるイシイルカおよびカマイルカの系統地理学的研究
２． ストランディング（漂着）した鯨類の社会構造および分布回遊状況の解明
・ マスストランドしたカズハゴンドウ集団の遺伝的組成
・ マスストランドしたシャチ集団の集団構造
３． テナガザル類の系統地理学的研究
・アジルおよびミューラーテナガザルのマイクロサテライトDNA解析
【略歴】
＜学歴＞
平成 元年３月 東京都立国分寺高等学校卒業
平成 ２年４月 京都大学理学部入学
平成 ６年３月 同 学士試験合格
平成 ６年４月 京都大学大学院理学研究科修士課程（動物学専攻）入学
平成 ７年９月 同 退学
平成１０年４月 京都大学大学院理学研究科修士課程（生物科学専攻）入学
平成１２年３月 同 修了
平成１２年４月 京都大学大学院理学研究科博士後期課程（生物科学専攻）進学
平成１５年３月 同 研究指導認定
平成１５年９月 同 修了 理学博士号取得
＜研究・教育歴＞
平成１２年４月から
平成１５年９月まで 京都大学大学院理学研究科ティーチングアシスタント
平成１４年４月から
平成１５年３月まで 京都看護専門学校非常勤講師
平成１５年４月から
平成１５年１０月まで 京都外国語大学非常勤講師
平成１５年１０月 京都大学理学部教務補佐員
平成１５年１１月から
現在まで 京都大学霊長類研究所非常勤研究員
【学会活動】
＜所属学会＞
日本哺乳類学会
日本生態学会
日本霊長類学会
International Society for Marine Mammalogy
＜査読雑誌＞
霊長類研究
Zoological Science
【研究業績】
＜学術雑誌等に発表した論文＞
1) Amano, M., Y. Koyama, E. A. Petrov, A. Hayano and N. Miyazaki. 2000. Morphometric comparison of skulls of seals subgenus Pusa. Pp. 315-323. In K. Minoura (ed.) Lake Bikal. Elsevier Sciences, Amsterdam.
2) Amano, M., A. Hayano and N. Miyazaki. 2002 Geographic variation in the skull of the ringed seal. Journal of Mammalogy 83: 370-380.
3) Hayano, A., M. Amano and N. Miyazaki. 2003. Phylogeography and population structure of the Dallﾕs porpoise Phocoenoides dalli in Japanese waters revealed by mitochondrial DNA. Genes and Genetic Systems 78: 81-91.
4) 早野あづさ. 2003. 日本近海におけるイシイルカおよびカマイルカの系統地理学的研究. 京都大学博士論文, 京都大学大学院理学研究科.
5) Perrin, W. F., M. L. L. Dolar, M. Amano and A. Hayano. 2003. Cranial sexual dimorphism and geographic variation in Fraserﾕs dolphin, Lagenodelphis hosei. Marine Mammal Science 19: 484-501.
6) Amano, M., F. Nakahara, A. Hayano and K. Shirakihara. 2003. Abundance estimate of finless porpoises off the Pacific coast of eastern Japan based on aerial surveys. Mammal Study 28: 103-110.
7) Amano, M., T. Oi and A. Hayano. 2004. Morphological differentiation between adjacent population of Japanese Asiatic black bear, Ursus thibetanus japonicus, in northern Japan. Journal of Mammalogy 85: 311-315.
8) Hayano, A., M. Yoshioka, M. Tanaka and M. Amano. 2004. Population differentiation in the Pacific white-sided dolphin Lagenorhynchus obliquidens inferred from mitochondrial DNA and microsatellite analyses. Zoological Science 21: 989-999.
9) 平井啓久, 田中洋之, 早野あづさ. 2004. インドネシアにおけるテナガザルの遺伝学的調査. 霊長類研究 20: 123-127.
10) Hirai, H., H. Wijayanto, H. Tanaka, A. R. Mootnick, A. Hayano, D. Perwitasari-Farajallah, D. Iskandriati and D. Sajuthi. 2005. A whole-arm translocation (WAT8/9) separating Sumatran and Bornean agile gibbons, and its evolutionary features. Chromosome Research 13: 123-133.
＜紀要・報告書（1998年以降のみ）＞
1)天野雅男・早野あづさ．イシイルカの体表に見られる傷痕について．平成9年度水産庁委託研究．いるか資源管理調査委託事業報告書．1998年3月．Pp85-92．
2)天野雅男・早野あづさ．個体識別用写真に基づくタッパナガの社会構造の推定．平成8〜10年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書(研究代表者：天野雅男，東京大学)．室蘭沖におけるタッパナガの個体識別法を用いた社会構造の研究．1999年3月．Pp21-29．
3)早野あづさ・天野雅男．ミトコンドリアDNAによるイシイルカの系群判別．平成11年度水産庁委託研究．いるか資源管理調査委託事業報告書．2000年3月．
4)南部久男・田島木綿子・天野雅男・早野あづさ他12名．秋田県八竜町に漂着したツチクジラ．富山市科学文化センター研究報告第27号．2004年8月．Pp113-122．
5)早野あづさ．アジルテナガザルおよびミューラーテナガザルのマイクロサテライトDNA解析．平成14〜15年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2)(海外調査))研究成果報告書(研究代表者：平井啓久，京都大学)．2004年11月．Pp67-79．
6)早野あづさ・平井啓久．マイクロサテライトDNA変異からみたアジルおよびミューラーテナガザルの遺伝的多様性，遺伝的分化および個体群の成立過程．京都大学21世紀COEプログラム「生物多様性研究のための拠点形成」Newsletter 3
＜翻訳＞
天野雅男・天野あづさ（共訳）．御蔵島のイルカ．1997年．海游舎．
＜学会口頭発表（主発表者であったもののみ）＞
1)早野あづさ・天野雅男・仲松謙・宮崎信之．日本近海のイシイルカの個体群構造．日本哺乳類学会2000年度大会．大阪市立大学．2000年9月．
2)早野あづさ・天野雅男．冬季三陸沖に来遊するイシイルカ型イシイルカの遺伝的組成．日本哺乳類学会2001年度大会．琉球大学．2001年10月．
3)早野あづさ・吉岡基・田中美穂・天野雅男．ミトコンドリアDNAおよび核DNA解析からみた北太平洋西部におけるカマイルカの個体群分化．日本哺乳類学会2003年度大会．岩手大学．2003年9月．
4)早野あづさ他12名．ミトコンドリアDNA解析からみた日本近海に生息するハンドウイルカの遺伝的組成．日本哺乳類学会2004年度大会．東京農業大学．2004年10月．
＜学会ポスター発表（主発表者であったもののみ）＞
1)早野あづさ．ニホンザル嵐山群の子ザルの行動における性別、母親の出産経験の影響．日本動物行動学会第13会大会．大阪教育大学．1994年12月．
2)早野あづさ・天野雅男・仲松謙・宮崎信之．日本近海におけるイシイルカの遺伝的多様性と個体群構造．日本哺乳類学会1999年度大会．名古屋大学農学部．1999年10月．
3) Hayano, A., M. Amano and N. Miyazaki. Mitochondrial DNA analysis of the Dallﾕs porpoise in Japanese waters. 14th Biennial Conference of the Biology of Marine Mammals. Canada. 2001年11-12月．
4) 早野あづさ・山田格・倉持利明．マスストランドしたカズハゴンドウ Peponocephala electra 集団の遺伝的組成．日本生態学会2001年度大会．東北大学．2002年3月．
5)早野あづさ他5名．マイクロサテライト解析からみたアジルテナガザルおよびミューラーテナガザルの遺伝的組成．第20会日本霊長類学会大会．犬山市国際観光センター．2004年7月．
6) Hayano, A., H. Tanaka, H. Wijayanto, D. Perwitasari-Farajallah, A. R. Mootnick, H. Hirai. Genetic composition of agile (Hylobates agilis) and Mueller's gibbons (H. muelleri) inferred from microsatellite analysis. 9th International Mammalogical Congress. Sapporo, Japan. 2005年7-8月．